♦奴隷はいかが? パート1♦
またまた不気味なタイトルをつけてしまったのだが、これは最近発生した実話なのでよーく聞いて頂きたい。
私にはユナイテッドアラブ共和国に住んでいる友人Jがいる。 Jは数年前まで、シドニー市内でオフィスワークワーカーとして普通に勤務していたのだが、ひょんなことからエムレッツ航空のフライトアテンダントの仕事が決まり、急遽中近東の金持ち諸国のドバイに引っ越す事になったのである。
そんな彼に、最近エムレッツ航空に入社したばかりの日本人男性M君というフラットメイトが入居してきたらしいのだ。
ここで簡単なM君のプロファイルを紹介するとしよう。 M君は大学を卒業した後、堪能な英語を武器に大手商社に入社し、約2年ほど勤めたある日、”あなたもドバイに住んでみませんか?”ととてもありがち募集広告を見て”これだ!”と思ったらしく、激しい競争を勝ち抜いて、2ヶ月前にドバイに引っ越してきたというのだ。
そんな彼は約8週間のトレーニングを終え、初のフライトでスリランカに行った時の話である。
初のフライトで先輩とチームを組み、緊張しながらも無事にお食事サービスを終え、着陸30分前頃に、とてもフレンドリーなスリランカ人のおやじが話しかけてきたという。
どうやらそのスリランカオヤジは日焼けしすぎた関根勤に似ていたらしく、現地でツアーガイドをしているとのことで、スリランカの名所やおいしいレストランを自分の車で運転しながら紹介するのが商売だというのだ。
今回が初のフライトで、そして初のスリランカ訪問のM君は、”あらまぁ、名所めぐりですかぁー、楽しそうですねぇ”と適当に返事をし、我が国民得意種目である”相打ち”をとりあえずうっておいたところ、「じゃ、空港に着いたらホテルのロビーで待ってるよ。」と、まるで金の前歯を見せびらかすかのようにニヤッと笑ったというのだ。
そうこうしている間に飛行機は無事に到着し、乗務員一行はいつもの滞在先ホテルへシャトルバスで向かったのである。
空港からホテルまでは30分ほどの道のりであったが、初スリランカのM君にとっては何もかもが新しくエキサイトで、”早くホテルに着いて町に出たい”という気持ちがいっぱいのせいか、あっと言う間にホテルに到着したらしい。
ロビー中央に飾ってある大きなシャンデリアが印象的なホテルのロビーをさっそうと歩き、フロントデスクでさっさとチェックインを済ませた瞬間、「ハーイ!リメンバーミィー?」と金の前歯をキラッと光らせた関根勤がどこからともなく現れ、ホテルの入り口に停めてあったおんぼろ車を指差してニヤッと笑ったというのだ。
続く・・・・
♦シドニークリエイティブフォトグラフィー♦
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