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翌々日の恐怖 パート2

 ♦翌々日の恐怖 パート2♦

“あのさぁ、あなたヨガやピラテスもそうだけど、ジムで運動して筋肉痛になったりするよねぇ・・” “んーーっ・・・ 最初はなったけど、最近は頻繁に運動してるからなら殆ど無くなったわよー” なんだかいきなり差をつけられたような回答である。

“でも筋肉痛になる事もあるでしょ? その時っていつなる?運動した当日?それとも翌日?? わたしさぁ・・・”と一通り私のなりゆきを話し、私はまるですがるように彼女が“翌々日!”と言うのを待った。
するとS美はすかさずこう言った。“あのねぇー、あんた私が翌々日って言うのを期待してるでしょーっ・・” 図星である、さすがに10年来の友人は騙せないものだ。 

”そ、そうなのね??や、やっぱり・・・?翌々日でしょ、あんたも?同い年だもんねー“S美はふふふと笑いながらこういった。
“実は私もねぇ、最初はすごくびっくりしたの。運動した翌日は全然大丈夫なのに、翌々日になったら急に全身筋肉痛で動けなくなるでしょう。
それはねズバリ言うと年のせいよ・・・、これまじで・・・”
なんだかとても古臭い言いまわしであるが、“がーーーーーーーーーーん・・・・”という除夜の鐘のような響きが私の頭の中で響いた。

動物的な感で、“もしかして・・・”と自分の中でも感ずいてはいたのだが、いざ口に出して言われると何だかショックな瞬間である。

読者の皆様も似たような経験をされた事があるかとは思うのだが、人はときに自分で解っていながらも、誰かに言葉で言われて再確認をしたいという非常に不思議な行動をとる事がある。

それもほとんどの場合が“あなたの言葉で聞かせて下さい”と言わんばかりに、自分からその題材を相手に吹きかけ“やっぱりそうなのか・・”と自らを窮地に落としたりするのは非常に奇妙な人間の心理の一つといえるだろう。 
話はまだ脱線したが、やはりS美も最初はたいそうなショックを受けたらしく、彼女も同じように誰かに傷つけられたらしく、”こうして人は傷つけあって学習していくのよ“とS美は悟るように私をなだめた。

もともとは大雨で出来た水溜りのせいで私の運動不足に気付かされ、それを回復しようと私が前向きな姿勢で運動を始めると、説明不可能な激痛を伴う全身筋肉痛を受け、その後はご親切にも私の老いていく過程にまで気付かされ、とんだやぶ蛇である。
世間様では“雨降って地固まる“というが、実際に固まったのは、全身筋肉痛に侵された私の体と、”運動反対!“という私の頑固な気持ちだけで、私の健康志向計画はあっさりと終止符を打ったのである。 

ここで皆様に勘違いして頂いては困るのは、皆様にはこういったシチュエーションの際に“あきらめが早い人”ではなくて“あきらめがいい人”という風に解釈して頂きたいものである。 “我慢が美徳”というお言葉が好きな方には無礼な私ではあるが、“引き際が肝心”である事も日本男児の美徳であるという風に、前向きに生きようにしている事をご理解して頂きたい。 

このブログを私の母が読んでいたとしたならば、今頃鼻息を荒くして発狂している頃だろうが、これ以上彼女の血圧を上げてしまう前に、このブログもこの辺りで引き際とさせて頂こうと思う。 

♦シドニークリエイティブフォトグラフィー♦
M:0407-064-044 W:(02)9280-3842
http://www.sydneyphoto.com.au/jp/index.html

 

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