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01/02/2007
◆昼食講演会「日本の外交について」を開催
シドニー日本商工会議所(会頭=小林啓晃・豪州新日鉄)は2007年1月31日、シャングリラホテルで昼食講演会を開催、新年の賀詞交換も兼ねて行われた同講演会には、62人のメンバーが参加した。 冒頭、今回の司会を務めた同所の安川達也理事・企画委員長(ハンター・フィリップ・ジャパン)が挨拶。「昨年豪州政府に要望した『日豪租税条約改定』『日豪EPA/FTAの早期交渉』に関して、今年から両国で本格的な交渉が始められることが決定。同所の要望が実現した」と報告した上で、「今年も引き続き、この2つの交渉状況を注視し、日豪両国経済関係強化につながる活動を展開していきたい」と話した。 その後、ゲストスピーカーの川田司・在シドニー日本国総領事から、「日本外交の課題と方向性」と題する講演が行われた。 川田総領事は、日本の外交を、(1)安全保障、(2)外交地平の拡大、(3)パブリック・ディプロマシー、という3つの観点から解説。安全保障については、「日本は冷戦下、(1)社会民主主義路線、(2)経済中心主義路線、(3)伝統的国家主義路線、という3つの政治外交路線の中で、経済中心主義路線を選び、うまく機能させることができた」とした上で、「戦後から冷戦終結後の間、自国の安全保障の議論を十分にしてこなかったことが、ねじれとなり、現在の安全保障議論につながっている」と説明した。 また、今後の外交政策の考え方として、「これまでの経済大国的なイメージの日本から、いかに国際貢献をし、国際社会の尊敬と信頼を勝ち得るかが大切なのではないか。その上でも日本の外交を地平に広げていくような活動が必要だ」と述べた。 さらに、そのための一つの手法として、「外交はこれまで、国対国の交渉事だったが、今は、それぞれの国の人々の理解が重要。国を知ってもらうためにも広報・文化交流を進め、相手国の国民に日本を理解させていくことが大切」とパブリック・ディプロマシーの考え方を紹介。「伝統文化、日本食、さらには、アニメ・漫画などのポップカルチャーなど、日本の持つソフトパワーを活かして、日本のイメージをJapan Bashing、Japan PassingからCool Japanに変えていきたい」と話した。
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