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ブログ第二十二回 料理とワイン2

Friday09/05/08

 スペシャル企画、料理とワインの第2弾。前回食事の後、話し合って出てきた案エイジアン・スタイルの立食パーティーに、私の単なる思いつきで加えられた+モンゴル料理一品Hideさんの頭を悩ましたのではないでしょうか。無理難題で苦しめてすみません。そしてHideさんファンの方ごめんなさい。

 

 まずはじめにテーブルに運ばれてきたのは、モンゴルの最初のおもてなし乳茶(スーティ・ツァイ)。手のひらにすっぽりと納まる白い器の中のアールグレイ風味の乳茶は、塩味がアクセントのミルクティー。モンゴル料理ってスパイスの幅が非常に狭い。その中でHideさんが考えた末に行き着いたものがアールグレイ・ティーだったのでしょう。この乳茶に添えられたのはフェタ・チーズ、サラミ、そしてカプシカムの串。デニッシュやグリークのフェタ・チーズを使わなかったところが素朴感を出していて(モンゴルらしくて)良かったし、サラミとの相性もGoodでした。

 

 次のディッシュはダンプリング3種(蒸したものと、揚げたものが2種)。実はすべての中身は同じもの(ラム、ファイブ・スパイス、ジンジャー、ガーリック、そしてキャベツ)ですが、シガー状にしたダンプリングは、Hideさんの少しばかりの抵抗? 私が気に入ったものは断然、蒸したダンプリング(ボーズ)。もちっとした皮の食感にかぶりつけば、中からラム肉の香りが漂ってくるのです。ディッピング・ソースとの相性も良かったけど、今回私が持っていった白ワイン(グリューナー・フェルトリナー)とはピタピタ。ちょっと、ひねりがないダンプリング・ディッシュでしたけど、次の料理への期待を膨らませるためのプレートでしたよね、Hideさん!

 

 そして、次は・・・、左上から時計回りに、ラム・ラップ、ヨーグルトを詰めたプチ・トマトとラムのスキュワー、ディープ・フライにしたワンタン・カップにラム肉を詰めた一品、そしてシンプルにラムの串刺し。ラム・ラップは中にグリーン・ビーンズという違う食感を入れた点が良かったなぁ。プチ・トマトとラムのスキュワーはちょっくら中東に向かった兆しがあったけれど、ワンタン・カップを口に運んだころにはモンゴル(どっちかというと内モンゴルかな)に舞い戻ってきていました。そして、ラムの串刺しの後味を楽しんでるときには、もうゲルの中でワインとの宴に酔っているふうに思わせるストーリーがあったのです。個人的には素朴なラムの串刺しを良かったです。これも赤ワインよりも白ワインが進みましたよ。

 今回のテーマ、エイジアン・スタイルの立食パーティーはRiseでよくあるようです。だからかも知れませんが、Hideさんにとってのニューワールドのモンゴル料理に対する挑戦が皿の中に溢れていました。直球勝負でこられて、見逃しの三振ってなところですか。脱帽。ただ、個人的に・・・、ラム肉は好きだけどその脂分を取り除くためにはワインに頼るしかなかったかなぁ。なんか、モンゴルはモンゴルでも中国の内モンゴルに沿ったベジタブル・ディッシュがあっても良かったんじゃないですか。ホントいい勉強になりました。今回の中から何か一品、次のRiseのパーティーで出てくるかもしれませんよ。ご期待あれ!

 そして、私は仕事に向かいましたが、やっぱりというか、習慣というか、パブによってビール一杯ひっかけて出勤しました。今日も美味しいビール飲めました。めでたしめでたし。

 さて今回のワイン。

 Hirsch Grüner Veltliner Heiligenstein 2006                                                  Murdoch James Saleyards Syrah 2006

 

 今回の白ワインはオーストリア産のグリューナー・フェルトリナーという葡萄品種のワイン。あまり馴染みがないかもしれませんが、最近のシドニーのレストランのワイン・リストにちょくちょく見かける葡萄品種です。さて、このグリューナー・フェルトリナーは・・・、ミネラルたっぷりで、シトラス、オレンジ・ブロッサム、フェンネル・シード、そして弱冠ではあるがマスタード・シードの香りがグラスの中から散開してきます。心地よくジェントルなフルーティーな味わいにスパイシーなタッチが融合されて、その意地悪でかわいらしいテイストが男心を刺激するのです。ほれちゃったかも。今回のモンゴル料理とのマッチングは非常に良かったと思います。白ワインとラム・ディッシュの新しい構図ができました。皆さんもお試しあれ。

 Score: 18.5/20

 さて、赤ワイン。実はニュージーランド産のシラーが今回のお勧めワイン。え、何で? NZのシラー、それもマーティンボロのシラーなの・・・? でも、侮ってはいけませんよ。NZのシラーは、実にフード・フレンドリーなものが多いのです。最近の注目株ですね。さて、テイスティング・・・、チェリー、カシス、ブラック・ペッパー、ロング・ペッパー、そして獣臭の香り群をグラスの中から見つけ出すことができます。口に含んでみると、素直な果実味が舌の上を流れ、スムースなタンニン(渋み)がその味わいをリフト・アップし、余韻をスマートに構築してくれます。ソフトな味わいは、私の最近のお気に入りワード。歳をとったからなのでしょうか・・・。この赤ワイン少し冷やして飲むことお勧めします。

 Score: 16/20

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