QLD州というと熱帯雨林と珊瑚礁、白砂海岸のイメージが強いのですが、ところがどっこい、それは大陸東海岸のホンの一部のエリアにかぎられていて、内陸部には広大な原野、アウトバックが広がります。 苛酷な自然環境を克服し、開拓してきた人々の暮らしが息づいています。彼らのフロンティア精神もさることながら、これらを受け入れる包容力あるQLD州のアウトバックの自然はさらに凄いんです! ということで、今回はQLD(クィーンズランド)州のアウトバックリゾートの紹介です。
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■ まずはQLD産 オージービーフのお話
オーストラリアは世界最大の食肉輸出国で、中でもQLD州はオーストラリア国内で最も牛肉輸出量の多い州です。1990年代に米国経由で和牛を輸入し現在では75,000頭もの和牛を飼育しています。2003年12月、米国でのBSE(狂牛病)発生に伴い、日本及びアジアの国々で米国産牛肉の輸入が停止され、以来、オーストラリアはこれらの国への主たる牛肉供給国となっています。日本の場合、2004年度の輸入牛肉の9割にあたる395,000トンをオーストラリアから調達しており、2005年度はさらに440,000トンの輸入が見込まれているそうです。
さて、日本の家庭では、オージービーフはまずい!というイメージが一時定着していたようですが、この10年間でえらくオーストラリアの畜産肥育環境というのでしょうか、これが変化してきているのです。食肉牛の肥育方法は大まかにグラスフェッド(牧草肥育)とグレーンフェッド(穀物肥育)の2通りにわかれており、和牛、あるいは国産牛の場合は、だいたい後者の方法で育てています。ところが、オーストラリアではもともとグラスフェッドによる飼育方法しかありませんでした。ニッポン人はグレーンフェッドが好きということを知ると、穀物肥育用のフィードロット(牛の檻)を拡大し、穀物肥育牛の増産に取り組んでおり、ここ2–3年はさらに増産体制が整う見込みがあるそうです。
フィードロットによる穀物肥育の歴史は新しく、はじめて導入されたのが1980年代です。 1991年の日本の牛肉輸入自由化に伴い、フィードロッドは拡大し、2003年の米国BSE発生を機に急拡大しているのです。まさにニッポン人のために穀物肥育牛が増産されているのが実情です。とはいえ、穀物肥育頭数は総飼養頭数全体のわずか3%という割合にすぎず、圧倒的大半は、昔ながらの放牧による牧草肥育というのが現状です。
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なんだか、ビーフの話で終わってしまいました。でもボクとしては、こういう背景をご理解いただいた上で、クィーンズランドのアウトバックを訪れていただきたいのです!次回はいよいよ、究極のアウトバックリゾート、ロッサムパークロッジの本編です。
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