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♦御用だ泥棒!♦
先日、私の友人M男とオックスフォードストリート付近で飲んでいたときの事である。
普段賑やかなオックスフォードストリートも、その日は水曜日の夜と言う事もあり割りと静かであった。 そんな中、私とM男はがらんとした某パブの一番奥に場所を陣取り、かどにもたれるように2杯目のビールを飲み終えたときである。
”あーーーっ!カバンが無ーい!!盗られたーーーー!!!”
M男が急に叫んだので、足元を見てみると、確かに彼の黒いカバンが見当たらない。
”えぇぇぇぇーーー!?っていうか、こんなガラガラのパブで??それも私達の後ろは誰も通れない壁なのに??”
私達はカバンが無いという事実を受け止めるのに数分かかった。 これが混雑しているパブで、パンツの後ろポケットからこっそり財布をすられたのならまだある話だが、”それは無理でしょ??”と思えるほどすいているパブではありえない状況であった。
その夜、私とM男は向かい合わせになって高椅子に座り、足元にカバンを感じでいたし、仮に誰かが近くに寄ってきても、カバンを盗むには、45度くらいのお辞儀を私達の目の前でしない限り、カバンに触れないはずである。
それに私達が飲んでるときに近寄ってきたのは、ビールグラスを集めに来たバーマンくらいだろう。 ちなみに私達にとってビールの2杯目というのは、皆さんのコーラ1缶の分量程度だと思っていただきたい。
そうも言ってられず、パブで働いているお兄さんと入り口付近のセキュリティーにその旨を伝え、パブ内のトイレやゲームラウンジを探してみたが、カバンは見当たらなかった。
私の友人M男がパブ内を徘徊している間、私はドアの前に立っているセキュリティーに、”怪しい人は見なかった?”と質問をした、その時である。
年齢にして50歳位の汚い風貌の男が、見覚えのある黒いカバンを持って私達の目の前を通り過ぎようとしたのだ。
”反射的に、あれに違いない!M男のカバン!!!”と感じた私は、その男にゆっくりと近づいた。
それを見たM男は”あっ!それ俺のカバンだーー!”と叫んだ。 その瞬間、男は私達のわけの分からない言語でも危険を感じたらしく、いきなりダッシュしたのだ。
”おぉーーーーっ!!!逃げたーーーーっ!!”というM男の叫びに男はビビッタのか、テイラースクエアーの方向に向けてますます加速した。
丁度その日はオリンピック中継をパブでやっていた事もあり、私の中でのアスリートの血が騒いだのか、とても綺麗なスプリント選手かのようなフォームで男をめがけて真直進にダッシュし、その結果、割とあっさり男を捕まえた。 私はその男の首根っこをガッシリと掴み、引き寄せるようにその男を押し倒し、馬乗り状態で片腕をロックし、もう一つの手から携帯電話を取り出し、警察に電話をした。
その日は水曜の夜ではあったが、さすがにテイラースクエアまで来ると、ディナー帰りの人々も多く、あっという間に観衆が私達を囲んだ。
途中から本事件を目撃した人は、私こそが悪人だと勘違いした人もいて、 ”Leave him alone!!” などの声を浴びせる者がいたり、どう見ても優位な立場に立っている私に”Stop fighting!! break!!"とまるで、オリンピックのレスリングだか柔道の判定待ちのようなお言葉を頂いたりしている間に、やっと警察が来た。
私がこの男を取り押さえ、警察に電話してから到着まで30分以上かかった。 この辺りはおおよそ予想ずみだが、実際こういう場面になると、警察の到着の遅さに腹がたった。 そんな私に警察がこう言った。
”これは警察の仕事だから、ここまではしなくてよかったのにー”
一瞬冷静にも聞こえるコメントだが、あまりにも遅い対応にイライラした私は、とっさにこう言っていた。
”っていうか、ここから警察署が歩いて10分なのに、何で30分もかかるねん!ディナーでも食っとったんか?もっと早く来てくれれば、こうもしなくて済まなかったでしょう? どれだけ待ったと思ってんんねん。それこそ警察の責任やろー!”
この頃には、どっちが敵で味方なのか、誰が悪人で被害者なのか分からなくなっていたが、とりあえず私とM男が分かった事は、私達を見守るような観衆が、まるでサーキュラキーの大道芸人を囲む人達と同じくらい位、膨れ上がっていた事である。 テイラースクエアーがこれだけ込むのも、マルディグラ以来かもしれない。
取り押さえた男の手から、やっとの事でカバンを取り返し、M男が中身を確認すると、カバンからは財布と何故か風邪薬だけが抜き取られていた。
その男は、カバンはゴミ箱で見つけただけで、財布の行方は知らないの一点張りだ。
警察としては、”この男がカバンを盗んだか、それとも誰か他の奴が盗んだものをこの男がゴミ箱から見つけたのかは確認が出来ない” などと柔な事を言って、男の名前と連絡先を口頭で確認しただけで男を逃した。
私とM男は警察の対応に呆然とした。 こんな事なら、西部警察の大ファンの私が、渡哲也に代わってカツ丼を注文し、 ”親御さんが泣いてるぞー”などと、涙を誘った尋問攻撃をすればよかったじゃないか。
こうして私達のナイトアウトは終了し、近くのゴミ箱にM男の財布が捨てられていないか、数え切れない位のゴミ箱を覗き込みながら帰路へついたのである。
皆様も泥棒やスリには充分気を付けていただきたい。 勿論このような事件に巻き込まれないのが一番だが、今回の私のような”馬乗り御用行為”もかなり危険なので、是非控えて頂きたいと思う。
ちなみに私達を残して去っていった警察官の最後の言葉はこれである。
”財布は多分見つからないから、あきらめな。”
大変ご丁寧で、嬉しいお言葉である。 財布が出てこないであろう事は大体想像できたが、こうして追い討ちをかけるように言われると、これまた余計なストレスである。 出来る事なら、今度は警察に馬乗り攻撃をしたかった程である。(人はそれを公務執行妨害未遂と呼ぶかもしれない・・)
困惑されている読者の方がいらっしゃるといけないので、この辺りでご案内させて頂くが、私の本業はセキュリティーでもなく、ボディーガードでもない”カメラマン”だ。
でもせっかくなので、今後はカメラマンに希少価値をつけて、 ”あなたの安全を保障するボディガードカメラマン”などと広告を出してみようかと検討中だ。 せっかくなので、この機会にやってみよう。
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