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【雑学】役には立たない雑学のタネ(その14)政権運営は大丈夫?の巻

総選挙の結果、ギラード新内閣が発足しました

ようやく第二次ギラード労働党内閣が発足しました。総選挙の結果、与党の労働党も野党の保守連合(自由党と国民党)も、

ともに下院の過半数76議席を獲得することができずに「Hung Parliament」(宙ぶらりんの議会)となって、どうなることかと

ハラハラしましたが、無所属議員の取り込みに成功した労働党が、引き続き政権を担うことになりました。

2010年連邦総選挙の結果(下院150議席)

労働党 72

保守連合 73

グリーンズ(緑の党) 1

無所属 4

労働党はグリーンズと無所属議員1名の支持を得て74議席となり、残り3名の無所属議員の動向が注目されていましたが、

ふたりが労働党を、ひとりが保守連合を支持することになり、労働党が76議席、保守連合が74議席となったわけです。

この結果を受けてギラード首相は早速、新内閣の発表をしましたが、注目は前首相のラッド氏が外務大臣として入閣した

ことです。もともと人気の高かったラッド前政権が、資源税の導入や温暖化対策の凍結などで批判を受けて支持率が激減し、

いわば党内クーデターで党首(首相)の座を引きずりおろされて、ギラード氏が党首(首相)となったわけです。

党首(首相)交代の結果支持率も回復し、高い支持を背景にギラード首相が総選挙を早めて実施したのですが、党内クー

デターにギラード氏が関わっていたことや、ラッド氏を支持する人の労働党離れなどが影響して今回の歴史的な接戦となり、

「ハング・パーラメント」となってしまいました。選挙の敗北で、ラッド氏の処遇が取りざたされていましたが、やはりラッド氏を

要職(外務大臣)で処遇せざるを得なかったようです。

今後の政権運営ですが、グリーンズと無所属議員の助けで過半数ぎりぎりの76議席という結果は、ギラード政権にとっては

かなり厳しいものがあります。とりあえずグリーンズと無所属の4議員は、内閣不信任決議案に反対し、政府の予算案に賛成

してくれるということですので、すぐに危機的状況に追い込まれることはなさそうですが、協力の見返りにさまざまな妥協を

強いられ、今後提出される法案によっては、この4議員が野党保守連合と足並みを揃えることになるかもしれません。

第二次ギラード政権は、環境保護政党のグリーンズや地方部選出の無所属議員たちの顔色をうかがった政権運営を強い

られることになり、発足早々、荒海に船出したようです。


 

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