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【雑学】役には立たない雑学のタネ(その11)オーストラリアにはゲイがいっぱいの巻

なぜオーストラリアにはゲイ(同性愛者)が多いんでしょう? 

一説には、流刑植民地として、ほとんど男ばかりが移民してきたからという話しがあります。真偽のほどは分かりません。

また、シドニーはサンフランシスコに次いで、世界で2番目にゲイの多い街とも言われています。

確かに街中で、ご近所で、ゲイカップルを目にすることが日常的にあります。

同性愛者はしっかりと社会に認知されているようですし、権利も守られているようです。もちろん今だに差別はあります。

顔をしかめて同性カップルを見つめる冷たい視線も感じます。それでも、毎年2月にシドニーで催されるゲイの祭典

GAY AND LESBIAN MARDI GRAS」は、国内はもちろん海外からも多くの観光客が訪れる一大イベントとして、

オーストラリア最大級の規模を誇っています。自分はゲイだ、と公言している国会議員もいるほどで、

オーストラリア社会でのゲイの市民権はしっかりと確立しています。

以前は法律によって同性愛は違法とされてきました。もともと英国の植民地として出発したオーストラリアは、

法律も英国のものを受け継ぎ、男性同士の性行為を禁じる法律は、植民地時代から1901年の連邦結成後も残る

ことになります。

その後、1970年代のカウンターカルチャーの世界的な隆盛や、同性愛者の運動に影響されて、1975年に

南オーストラリア州政府が法律を廃止します。その後、各州・地域でも、タスマニア州を除き、1990年までに

同性愛を違法とする法律が廃止されました。(タスマニア州では最高裁の判決を受けて、1997年に廃止します。)

これらの法律の改正や廃止はあくまでも同性愛を差別してはいけないというもので、これによって、同性愛は

違法行為ではなくなったわけです。ところが同性による結婚はまだ認められていません

現行の婚姻法では、「結婚は男性と女性によるもの」と定められています。現在、世界ではオランダ、ベルギー、カナダ、

スペイン、スウェーデン、南アフリカの6カ国と、アメリカのカリフォルニア州など7州が同性結婚を認めています。

オーストラリアでは2004年の婚姻法の改正によって、海外での同性結婚はオーストラリア国内では認めないとして、

改めて「結婚は男女間によるもの」と定義されました。

ここで問題が生じてきます。同性愛を差別してはならないとしているのに、でも結婚は認めませんよ、というのは

おかしいのでは?  という意見があります。そこでオーストラリア政府は、社会生活上の同性カップルへの差別的な

扱いを止めるようにしようと、様々な法改正を行いました。つまり、結婚している夫婦(男女による異性婚)と同じ

権利を同性カップルにも認めて、実質的に同性婚を認めるというものです。

世界では、このように同性カップルの権利を保障する国がいくつかあります。

同性パートナーシップ法という法律で、異性婚の夫婦に認められている権利を、事実婚や同性カップルにも認めよう

というものです。オーストラリアでは、すべての州で同性カップルを事実婚と同様に認めています。 またビクトリア州、

タスマニア州、首都特別地域では、同性パートナーシップを登録することができます。

こうして2008年11月、オーストラリア議会は連邦法で同性カップルを認める法律を可決しました。

これにより同性カップルは、税金、社会福祉、医療、老齢介護や就労などで、結婚していない異性カップルと同じ権利を

持つことができるようになりました。つまり、事実上の夫婦関係にあるということを証明できる同性カップルには、

異性婚の夫婦と同様の権利があることを意味します。

それでも、これら権利の平等にもかかわらず、同性パートナーシップの全国登録制度はまだありません。

[連邦法改正の具体例]

●同性カップルの子どもの認定

移民法では、事実婚同様に、家族としてビザが取り扱われます。

また、市民権法では、同性カップルの養子も子どもとして認められます。

●社会福祉手当

独身者同士ではなく同性カップルとして認められるため、配偶者として、また子どもがいる場合は家族として認められ、

家族手当や児童手当の対象になります。

●税金

同性カップルは従来の夫婦として認められるため、配偶者控除などの税制優遇措置が適用になります

●移住条件の緩和

すでに移民法では、同性のカップルに対して片方のパートナーに対する永住権申請を、事実婚同様に、同性による

関係にも認めています。

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