英国の植民地としてスタートしたオーストラリアでは、元首である英国女王の誕生日を祝日として祝っています。
いわば日本の天皇誕生日に当たる祝日ですね。毎年6月の第2月曜日を「Queen’s Birthday」としていて、
今年は6月8日です。でも、西オーストラリア州では、9月の最終月曜日か10月の第1月曜日をQueen’s Birthday
としています(今年は9月28日)。
どうして州によって同じ祝日が違うのでしょうか? というか、そもそも実際の英国女王の誕生日は1926年4月21日です。
なんで4月じゃなくて、6月なの?
英国から移民船団がやってきた植民当初は、当時の国王ジョージ3世の誕生日(1738年6月4日)をKing’s Birthday
として祝っていました。その後、ジョージ5世の死(1936年)からは、年の半ばにおくことになったようです。
ちなみに英国では、6月の第1、第2、第3土曜日のいずれかを公式のQueen’s Birthdayの祝日にしています。
西オーストラリア州では6月の第1月曜日をFoundation Dayとして1829年の植民開始を祝う祝日にしているために、
他州・地域とは別に、9月または10月にQueen’s Birthdayを祝っています。
ちなみにQueen’s Birthdayには叙勲者名簿が発表され、社会的に功績のあった人にOrder of Australiaなどの
叙勲や称号が与えられます。
オーストラリアは各州・地域政府と連邦政府が存在する連邦制度を採用しています。
ですから祝日も全国共通のものもあれば、州独自の祝日や州によって日付の違う祝日があります。
例えば競馬の「Melbourne Cup Day」は、メルボルン以外の地域や州ではお休みではありません。
「Labour Day」は州によって3月、5月、10月とまちまちです。もちろん教育制度も違うので、
学校のお休みのスクールホリデーも州によって違います。他州に行く際には注意が必要ですね。
全国共通の祝日は、1月1日(New Year’s Day 元日)、1月26日(Australia Day 建国記念日)、
4月25日(ANZAC Day 戦没者慰霊の日)、12月25日(Christmas Day クリスマス)の4つと、
年によって変動するEaster(復活祭)の休暇(3月〜4月)しかありません。ほかの祝日は州によって異なります。
注意しなければならないのは振替休日です。原則として、祝日が週末(土・日曜日)になる場合は、
翌月曜日を振替休日にします。ただし、必ずそうなるとは限りません。振替休日にするには各州政府の州議会で
決定する必要があり、場合によっては休日にならないことがあるのです。
今年のアンザック・デーの4月25日は土曜日でした。そのため翌月曜日の27日を振替休日にしたのは、
西オーストラリア州と首都特別地域(キャンベラ)のみでした。でも、これもその年によって異なります。
オーストラリアの祝日ってなんだかややこしいですね。
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