シドニー湾を象徴するおなじみのハーバーブリッジですが、ニックネームは
その形から「Coat Hanger」(洋服掛け)と呼ばれています。
この橋がオープンしたのは77年前の1932年3月19日です。
約9年と1,900万ドルをかけて完成した橋は、全長1,149メートル(アーチ部分は503メートル)、
海面から134メートルの高さ(道路部分は59メートル)、道路の幅は49メートルというものです。
アーチ橋のこの橋は、北側と南側からアーチ部分を建設し、真ん中でつなぐという方式で
工事が始まりましたが、当時のシドニー市民は、はたして本当に真ん中でぴったりと合わさるのか
どうか、ハラハラドキドキしながら毎日眺めていたそうです。
ハーバーブリッジについて今でも語られる有名なエピソードに、オープニングのハプニングがあります。
公式オープンの3月19日、当日は、ニュー・サウス・ウエールズ州首相が祝辞を述べて
テープをカットするというお決まりの段取りでしたが、スピーチも終わりいよいよテープカット
というその時! 突如現れ出たる馬上に軍服姿の男が、アッという間にテープを切ってしまいました。
男は逮捕され、州首相が改めてテープカットをしましたが、まわりの人びとはただ唖然として
見るばかりだったということです。
ところで気になる当時の通行料ですが、車1台6ペンスでした。ところが!乗っている人間も
一人3ペンス徴収されていました。結構な工事費を少しでも回収しようとしたわけですね。
当時は料金所などなく、徴収人が行き交う車の間に立って、お金を集めていました。
過去の国勢調査では総人口の4人に1人が海外出身という結果になるほど、毎年多くの移民を受け入れる多様性にあふれた文化か…