感動のクリスマス4連休、みなさんいかがでしたか? パーティー続きで飲んだり、食べたり、遊んだりと、十分楽しまれたことでしょうね。
この時期、お店がお休みになるので、普段以上に買いだめした人が多いと思います。そのため、冷蔵庫の中はいっぱい物が詰まっていませんか? それでも急にたくさん食べられるわけもなく、結局、残してしまいがちですね。それにパーティーではたくさん用意をしますので、終わってみると結構、残り物が出てしまうことってありますよね。
そこで、12月26日を「残り物の日」(National Leftovers Day)に決めて、残り物を出さないように、食べ物を大事にしましょうというキャンペーンを展開しました。残さないで全部食べると環境にも良く、経済的だからということで、パーティー続きでたくさん残り物が出てしまうクリスマスの時期に、この日を決めたんですね。そんな日があったなんて、ぜんぜん知りませんでした。もっと早く教えろ!って。
調査によると、なんでもオーストラリアでは、世帯あたり年間1000ドル以上の食べ残しをゴミとして捨てているようです(Do Something、McCrindle Research調べ)。全国で食べ残しが約445万トン、金額に換算すると78億ドルと言いますから、毎年、世帯あたり585キロ、約1036ドル相当の食べ残しをゴミに出し、これは5年前と比較すると50%も増加しています。
5人に4人は、昔と比べてゴミを多く出していると感じ、10人に9人は、食べ残しに対して悪いと感じています。まあ、みなさん悪いと知りながら、ついつい残してしまうんですね。罪悪感があるうちはよいですが、若い世代では平気で食べ残しをゴミとして捨てる比率が多いようです。
若い人が平気だというのは、親の世代から、貧しかった時代の生活態度が伝承されず、受け継いでいないということですね。例えば、戦後の物資がなかった時代の節約術や、生活の工夫の仕方などが、戦後65年ですから、もはや20代の若者たちに受け継がれているわけがありません。
生まれた時から豊かな時代に育ち、ほとんど何不自由なくご飯を食べてこられた人たちにとって、「食べ残しをしない」「食材をすべて使い切る」などという発想自体、無理なのかもしれませんね。いや、もちろん、若い人にもきちんと考えている人がいますし、中高年にも平気でゴミを出す人もいます。
安易な世代論を言うべきではありませんが、それでも人間は社会的動物ですし、育った環境に影響を受けます。ものが十分有り余るほどある時代環境と、ものが極端にない環境とでは雲泥の差があります。知らず知らずのうちに「なくなれば買えばいい」「おいしいところだけ食べればいい」「もう日がたったので捨てればいい」などと考えがちですよね。
家庭のゴミの4割は食べ物だそうです。野菜や果物の皮や芯などの調理クズは肥料として十分役に立つものですが、都会暮らしの中では再利用するすべもなく、ゴミと化すのも当然ですね。
オーストラリアではゴミは地中に埋めていますので、そこからメタンが発生します。いわゆる温室効果ガスですが、これは自動車の排気ガス、二酸化炭素による汚染の25倍もの量になります。
生ゴミは堆肥として利用できるので、例えばペンリス市では、ゴミの収集を生ゴミとその他のゴミと区別して集め、ゴミ埋め立ての量を半減しています。
さて、どうすれば食べ残しを出さずにすむのか? そりゃ、食べられる分だけ作る(注文する)ということですね。それにそもそも、作る際にできるだけ生ゴミを出さないことも大事です。
[生ゴミ撃退法]
(1)計画的にお買い物
(2)冷蔵庫を毎日チェック
(3)必要な分だけ買う
(4)無駄を出さない食べ方(作り方)
(5)残り物の再利用
(6)賞味期限にとらわれない
そういえば昔は商品に賞味期限なんてなくて、自分で色や臭い、触感、味覚で判断していましたね。臭いをかんだり、口にしたりして確かめる前に、すぐ期限の日付を見たりしていませんか?
ところで日本では1年間に約2,200万トンの食品廃棄物が出ていて、世界で一番食べ物を捨てている国だと言われています。家庭の生ゴミの68%が調理クズで、27%が食べ残しや手つかずの食品だそうです。
そこで日本でもドギーバッグ普及委員会が発足して、レストランでの食べ残しを持ち帰って、利用しようという運動が広がっているようですね。オーストラリアに来てドギーバッグを知りましたが、確かに便利な習慣ですよね。
でも、日本人って、余った料理を持ち帰るのは「みっともない」「恥ずかしい」って思うじゃないですか? 定着するんでしょうか。ドギーバッグ普及委員会では、「みっともない」から「もったいない」へ、意識を変えようとしているようです。少しずつ知られてきているようですよ。
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