なぜかいまでも日本人は、オーストラリアは安全な国と思い込んでいるようですが、最近では必ずしもそんなことはなく、日本と比較して犯罪がけっこう多く発生しているんです。
例えば日本とオーストラリアの犯罪統計を比較すると、殺人の発生率は、日本の0.9件(人口10万人当たりの件数、以下同じ)に対してオーストラリアは1.2件です。暴行傷害は、49.3件(日本)に対して839.5件(オーストラリア)、性犯罪は9.8件に対して94.1件です。日本の犯罪でオーストラリアより多いのは自動車などの乗り物盗くらいです。(外務省海外安全情報 http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/s_071data.html)
もちろん法律やその解釈が違うので、統計の数字だけを元に犯罪が多い、少ないと単純に決めつけられませんが、けっして「安全な国」とは言えないですよ。気をつけてくださいね。
特にシドニーは大都市ですし、キングスクロスやチャイナタウンなどの繁華街があり、犯罪件数はほかの地域に比べてかなり多いのが実情です。シドニー総領事館の安全情報によれば、日本人観光客が被害となる盗難、ひったくり、置き引き等の事件が多発しているようです。みなさんの周りにも被害に遭われた方が、結構いるのではないですか?
ところで先月発表されたオーストラリア犯罪学研究所の報告(2007/08年度年次報告書)によると、オーストラリア全国で殺人事件で殺された人は273人です。男女ともに犠牲者の年齢は35歳〜49歳が最も多く、殺人者では、男性の場合は顔見知りが、女性の場合は親しいパートナーが殺人を犯すようです。また、殺人者の男の6割、女の4割以上は前科のある人間です。
殺人者も被害者も、ともに失業していたり、年金生活者が多く、3分の2はお酒や薬物を摂取していての犯行ということですから、お酒の飲み過ぎには気をつけましょうね。
この統計数字から、犯罪の発生時間というのが分かります。月曜から日曜では木曜と金曜の深夜が特に発生率が高いんです。一番安全なのは火曜と水曜です。特に金曜の深夜から土曜の明け方までは要注意です。一番殺人事件が発生する時間帯です。
女性はパートナーにご用心! 統計上、自分の家で、それもパートナーによって、日曜日に口論した後に殺されています。殺されたくなければ、週末に彼氏と口喧嘩は絶対にしないこと!
男性は、お酒を飲んで、路上で喧嘩になって、殴られて死亡するというケースがほとんどです。酒飲んで悪態ついている男がいかにバカか分かりますね。
意外に銃で撃たれて殺される人は10%と少ないんです。ほとんどはナイフで刺されての死亡です。オーストラリアはアメリカのような銃器社会ではないんですね。だから安心ってわけではないですが、そろそろ“オーストラリアの安全神話”から抜け出さないと、大変な目に遭いますよ。クイーンズランド州の洪水ではないですが、自然災害も多く、大規模ですし。身を守る術を身につけましょうね。
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