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ありがとうって言ってごらん

はい、今日は3月9日。サン(3)キュー(9)の語呂合わせで、「ありがとうの日」です。って言われても、困ってしまいますが。まあ、せいぜい今日は、自分の周りの人には感謝の気持ちをもって接しましょうね。

ありがとう」と言えば、先日、コモンウェルス銀行のATMが故障して、口座の残高以上にお金が引き出せるということになりました。約40台のATMが、数百ドルの残高なのに数千ドル下ろせるなんて夢のような機械に変身してしまったんですね。

これはありがたいということで、こうなると噂はまたたく間に広がり、機械の前には長〜い行列ができちゃいました。それをまた、ラジオ局に知らせる人が現れ、「オレの友だちは口座に数ドルしかないのに、500ドルも引き出したんだ」などと言いふらします。聞いた人は早速駆けつけて、我も我もと「ありがとう」の連発です。

もちろん銀行では、誰が不法に引き出したか調べれば分かるので、お金を返すようにアナウンスしました。この事件で、早速、1500ドルを引きだした18歳の男が捕まってしまいましたね。

まあ、ほんのつかの間の「ありがとう」でしたが、これは明らかに犯罪でした。

そういえば以前、パーキングメーターにコインを入れたとたん、なぜかドサッと何枚もコインが落ちてきて、ビックリしたことがあります。ちゃっかりそれを駐車に使ってしまいましたが、お金を吐き出すATMや、コインを吐き出すパーキングメーターは庶民にとっては大歓迎です。

これすべて故障のなせるわざで、昨夜、バスに乗車すると、チケットマシンが故障だからと乗客は全員無料で乗車できました。これはよくあることですね。運転手さん「ありがとう」。

昔、まだ携帯やインターネットがなかった頃のお話ですが、街の公衆電話が故障して、何時間でも無料で電話がかけられるということがよく起きました。当然、国際電話も無料でかけられます。故障した公衆電話の前にはエスニック系の人たちがそれこそ長〜い行列でした。

そんなオーストラリアの貧弱なメンテナンス事情からくる思わぬ利得も、次第に機械が整備されてくると同時に少なくなりました。逆に故障のためにお金がとられてしまうということすらあります。

でも、オーストラリア人の生活態度における「ありがとう」は、いつまでもなくならず、健全です。子ども連れの人やお年寄り、障害者に対するケアの心をいたるところで目にしますね。

日本で道を歩いていて転んだとしても、ほとんど誰も気にかけず、横を素通りしていきます。オーストラリアでは必ず誰かが「are you alright?」と声をかけてくれますね。子ども連れやお年寄りがなにか苦労をしているとすぐに寄ってきて、手助けしようとしてくれます。

こんな日常的な「ありがとう」が溢れているのが、オーストラリアの魅力なんですが、それも次第にですが、少なくなってきているような気もします。

特にシドニーなどの都会では、どんどん人も増え、移民の数も増え、せわしなく動く人が溢れているような社会となって、毎日の生活にゆとりが少なくなると、自然と「ありがとう」の言葉も減ってくるのかもしれません。

せめて今日は感謝の気持ちで「ありがとう」を連発してみましょう。

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