日本はもちろん世界で、福島の原発事故が大きなニュースとなっています。放射能漏れが心配され、牛乳やほうれん草から基準値を超える放射性物質が検知されたということで、買い控えや出荷停止が行なわれています。
専門家にいわせると、ほとんど微量なために、人体に影響を与えるというものではないということですが、多くの人は本当か?と疑心暗鬼になり、買い控え行動になります。
また、逆に買いだめも起きています。さまざまなものが手に入りづらくなるということで、被災地とは関係のない地域でも、(もしなくなったら)(お隣の人がたくさん買っていたから)(万が一のことを考えて)などという心理で買いだめに走っています。
オイルショック時のトイレットペーパー騒動を思い出します。1973年に原油の価格高騰により、原油価格とは直接関係のないトイレットペーパーが買い占められるという騒動が起きて、日本国中パニック状態になりました。
トイレットペーパーにしても、放射能にしても、いったん噂がたつとアッという間に広がり、パニックになるという人間社会の恐さですが、それに輪をかけて風評被害が起きるようになると大変です。
もちろん政府や専門家のきちんとした発表とともに、メディアの責任、報道の責任が問われます。
世界の国では、噂によって人種差別が助長されるという風評被害が何度も起きています。
3月21日は日本では春分の日で祝日ですが、世界では、「国際人種差別撤廃デー」(International Day for the Elimination of Racial Discrimination)として知られています。オーストラリアでは「ハーモニーデー」(Harmony Day)です。
ハーモニーデーは1999年に、オーストラリア政府が移民省の管轄で制定し、他民族・多文化国家としてのオーストラリア社会で、オーストラリア人や移住者とが仲良く、協調して暮らしていこうというのが目的です。もちろん国連の国際人種差別撤廃デーに合わせた記念日として、毎年3月21日の週に、オーストラリア全国でさまざまなイベントを行っています。
いまではすっかりと定着したこのハーモニーデーですが、移民の国だけあって、多様な文化を背景に、さまざまな民族のバックグラウンドを持つオーストラリア人(移民)たちが、各地のコミュニティーでその文化を、踊りや音楽、アート、演劇、映画などさまざまな形で表現して、ともに触れあうことで、いわゆる共生社会を築き上げていくということです。
シドニーでは、例えば今週木曜日には、チャッツウッド、ウィロビー、ノースブリッジ、アターモン、セント・レナーズなどの日本人が多く住む地域をもつウィロビーカウンシルの主催による「ハーモニーデー・フェスティバル」が催されます。3月24日午後5時〜7時。
ぜひみなさん、お出掛けください。シドニー日本クラブの踊りのグループも参加しますし、今回の日本の大震災への募金活動も行われます。お友達に声をかけて、お出掛けください。
入学を考えている方やビザ相談・キャリア相談がしたい方向け、 今年最後のiae主催のオーストラリア最大規模エキスポが開催です…