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日本では東京電力の原発事故を受けて、代替エネルギーの論議が起きていますね。政府もエネルギー政策を見直して、これまでの原子力頼みから、再生可能エネルギーへの転換を模索しているようです。
国民にとってはさしあたり節電に努めたり、太陽光や風力など自然エネルギーへの関心が高まったりという現象が起きています。
日本の国民一人当たりの年間の電力消費量は約8,000kwと言われています。電気を当然のように使いすぎているのではないかと言われるほど、何も気にせずに使い続けています。今回の原発事故を契機として、代替エネルギーへの転換を模索するのはよいことでしょう。
ところでオーストラリアはどうなの?と思ってしまいました。確かに原子力発電を利用していませんから、事故によるリスクはないのですが、豊富な石炭による火力発電は、同じように電気があるのを当たり前と感じてどんどん使いすぎているのではないのかな?
新聞報道によると(Sydney Morning Herald 5月16日付)、シドニーの電力消費はかなり高くて、世帯当たり年間7,000kwだそうです。特にお金持ちが多いサバーブの消費量が高いといいます。
そりゃそうですね。お金持ちは豪邸とまでいかなくても広い一軒家に住んで、電化製品もいくつもあり、プールもあるでしょうし、エアコンやらヒーターやら、部屋も多いので数も増えて、かなりな消費量になるのでしょう。
特にシドニー北部のKu-ring-gaiやHunters Hill、東部のWoollahraは、わりと裕福な住民が多いとされ、当然のごとく電気の消費量も高いようです。電気代も年間平均1,510ドルのところ、Ku-ring-gai地区では、1万kw以上の消費で平均2,477ドルです。
オーストラリアでも環境意識の高まりと、炭素税や排出量取引制度の論議で、代替エネルギーや再生可能エネルギーへの関心が高くなっています。結構日差しの強いオーストラリアですから、太陽光による発電には政府も力を入れています。太陽光パネル設置に対して補助金を出したりしているのですが、いかんせん資源大国でもあり、有り余る資源を前にすると、どうしても危機意識が薄れてきます。
原子力発電所のある国では日本の原発事故を教訓にして、原子力政策の見直しなどが行われているようですが、オーストラリアではそのような危機意識はありません。今日も各地の火力発電所からは煙がモクモクと出ているわけです。
代替エネルギーへの転換は、私たちにライフスタイルの転換を迫ります。それほど余裕がなく毎日の生活を必死に暮らしている人こそ、電気代を気にしたりして節電に努めたりしますが、お金持ちの生活が省エネルギーの生活に変わるのかどうかが一番のポイントですね。そうならないと相も変わらぬ電気使い放題の暮らしが変わりません。
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