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シドニー発豪ドル見通し(2011年6月27日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴29年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

今週の主な予定、イベント

6/27(月)温家宝首相欧州歴訪(ハンガリー、英国、独)、米5月個人消費、ギリシャ議会が緊縮財政計画を審議(29日~30日頃)

28(火)米4月ケースシラー住宅価格指数、米6月消費者信頼感指数、東京電力株主総会、英Q1GDP確報値、フィッシャーダラス連銀総裁講演

29(水)日本5月鉱工業生産、仏Q1GDP改定値、米5月中古住宅販売成約、ユーロ圏6月消費者信頼感指数

30(木)独6月雇用統計、ユーロ圏6月CPI、米新規失業保険申請件数、EU首脳会議、米新規失業保険、6月シカゴ購買部協会景気指数、ブラード・セントルイス連銀総裁講演

7/1(金)日本5月失業率、5月消費者信頼感指数、Q2日銀短観、中国6月製造業PMI、ユーロ圏6月製造業PMI、ユーロ圏5月失業率、6月ミシガン大学消費者信頼感指数、米6月ISM製造業景況指数

マーケットの焦点

キーワード― ギリシャ問題(財政緊縮計画の議会審議29-30日)、米景気/金融政策の行方

先週もギリシャ問題を中心に市場のリスク回避、選好の動きが目まぐるしく行き交う相場展開で金融市場(株、債券、商品、為替)は神経質な動きでした。

前週末と比較しますと商品相場は軟調(商品先物インデックスCRB335→329、原油価格1バレル93ドル台→91ドル台、金1539ドル→1500ドル)、また株価は米国、独、英国が下落し、総じてリスク回避的なマーケットでした。

ギリシャ問題ではパパンドレウ新内閣が信任されたり、ギリシャとIMF、EU調査団が緊縮財政五カ年計画で合意するなど進展が見られましたが、今週のギリシャ議会でこの緊縮計画が承認されるか?またギリシャ以外にもアイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリアなどの債務問題予備軍が控えており、EUソブリン完全解決とはほど遠い状態です。

また先週の米FOMCでは景気判断の下方修正、量的緩和第二弾(QE2)の6月末終了の決定がなされ、バーナンキFRB議長はQE3の可能性に言及しませんでした。結果はほぼ市場の予想通りでしたが議長の会見で「今年下期から来年序盤の回復は今年の現状より加速する」「長期間異常な低金利の”長期間”とは少なくとも2~3回のFOMC―つまり2-3カ月間を意味する」との発言があるなど、さすがの”ハト派の親分”である同議長の頭にも徐々に”出口戦略”の青写真ができ上がりつつあるとの印象。

さて今週も”相変わらず”と言いますか、ギリシャ問題と米国景気/金融政策が市場の焦点でしょう。

ギリシャ問題では29-30日頃に予定される議会による緊縮財政計画の審議が注目されます。議会で承認の可能性が高いですが、万が一否決されれば市場の混乱は必至です。7/3(日)のユーロ緊急財務相会合に向けてギリシャ問題では大きな山場となります。

一方ギリシャ問題が通過すれば、市場の目は7月のECBによる”利上げ観測”に移ることになるのですが、、、、

また、その他でも今週は米国の経済指標(中古住宅販売、シカゴ購買部協会景気指数、新規失業保険申請件数、ミシガン大学消費者信頼感指数)や要人発言が注視されますが、目玉はやはり来週金曜日(7/8)の6月雇用統計ということになります。

また7/1(金)には第二四半期日銀短観が発表されますが、震災後の数値としてこちらも注目されます。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0455-1.0650 AUDYEN 84.08-85.35

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0300-1.0600 AUDYEN 82.50-85.50

今週の豪ドルは下値不安が増す可能性があります

先週の豪ドルは”上げて下げる”展開でした。

週初はギリシャの新内閣への期待やギリシャ懸念一服感からユーロが1.44台に反発し、米FOMC後も米国のゼロ金利が当面続くとの思惑から、全般的に米ドルの頭の重い展開が継続しました。

このユーロの流れを受けて豪ドルも週初1.06台半ば、85円台前半に上昇しましたが、週末に向けてはギリシャに対する期待感と不安感が交錯し、市場は神経質に乱高下しました。

ギリシャとIMF・EU調査団の”緊縮財政計画合意”を受けて木曜日には一旦1.05台後半、85円台に反発しますが、結局週末に向けては“緊縮財政計画が今週議会を通過するのか?”との懸念も再び台頭し、豪ドルは1.05割れ。84円台前半に値を落として越週しています。

週明け本日のFar East市場では依然としてユーロ不安根強く、ユーロは1.41近辺に続落し、豪ドルも1.04台前半、84円近辺に軟調推移しています。

ドル円は80円台後半と一人蚊帳の外状態ですが、リスク回避の動きが高まっても、80円割れを積極的に売っていくことに対する警戒感も依然として強く、豪ドル円の大幅下落もなかなか難しい状況です。

今週は、依然としてリスク回避の動きが高まる可能性があり、加えて米国の量的緩和第三弾の思惑が後退していますから、豪ドルは対米ドルでは軟調推移、また豪ドル円もドル円の上値が依然として重い現状、下値圧力を受ける局面が予想されます。

 

それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!

http://www.central-tanshifx.com/

 

 

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ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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