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お金に目が眩む…

未だ収束が見えない東電福島第一原発。さまざまな報道により明らかになってきたことに「原発ムラ」の存在があります。

電力会社は政治家に献金し、官僚は許認可を与えて天下り先を確保し、学者は研究費と学生の就職先を確保して「絶対安全」のお墨付きを与え、マスコミは巨額の広告費をいただいて押し黙るという、みんなでしっかりスクラム組んで安全宣言してきたムラ社会が「原発ムラ」です。

日本的なムラ社会は、大震災のために崩れるのかと思いきや、ここにきて原発推進の声が漏れ聞こえてきます。やはり「おらがムラの一大事」とばかりに、一致団結の動きでしょうか。

最近、ネットの世界で取り上げられている原発誘致の真相が物議をかもしています。原発立地に向けて地元の市長が、原発を誘致すると地域振興の名目で多額のお金が入ってくる、裏金ももらえる、多少危険でももらわにゃ損だ、という話しを嬉々として講演しているのです。

(講演は1983年1月26日、石川県志賀町で開かれた「原発講演会」(地元の広域商工会主催)。『原発への警鐘』(内橋克人・講談社文庫)に掲載)

(以下、講演内容の要旨)

(原発ができると交付金がもらえるが)そのほかに裏金をよこせ、協力金をよこせというのがあるわけでございます。で、(神社の修理に)6000万円でしたけれど、原電、動燃へ、ポッポッと走っていった(会場にドッと笑い)。あっ、わかりました、ということですぐにカネが出ましてね。それに調子づきまして、(次に6億巻き上げた)…といったようなことで、そりゃあもうまったくタナボタ式の町づくりができるんじゃなかろうかと、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。

えー、その代わりに100年たって片輪が生まれてくるやら、50年後に生まれた子どもが全部、片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、いまの段階ではおやりになった方がよいのではなかろうか…。こいうふうに思っております。(会場に大拍手)

こんな恐ろしいことを当時の推進側は本音で思っていたわけです。これこそ日本の誇るムラ社会。金に目が眩んでの誘致に、原発の危険性なんか簡単に吹き飛んでしまいます。

そしていま、“猛暑に節電”の脅し文句が、原発容認の踏み絵をさせようとしています。危うし日本のムラ社会。

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