オーストラリアでは車を共同利用するカーシェアリングが増えています。私の住む地域にも、以前と比べてカーシェアリングの車が随分と増えてきました。
確かに自宅にガレージがない人や、それほど車を利用しない人にとっては、車を購入して維持するのは結構な経費になります。たまにドライブに利用したいとか、週末のショッピングにだけ必要という人には、わざわざ車を買う必要がないかもしれません。
そんな人たち向けにカーシェアリングは人気を得て急成長しているのかもしれません。第一、渋滞の解消や環境にも良いわけですから。それになによりレンタカーに比べて気軽に利用できて経費がかなり低いのが魅力です。
このカーシェアリングのシステムは、会員登録をして毎月の会費を支払い、利用時には時間・距離で料金を支払うもの。ヨーロッパや米国など、将来的にこのシステムが先進国で広まっていくものと予想されています。
オーストラリアでは、カーシェアリング最大手のGoGetが、シドニーをはじめ、メルボルン、ブリスベン、アデレードで事業を展開しています。シドニーでは600台の車を所有し、会員数は1万5000人です。
GoGetのカーシェアリングの車(写真:Tom Worthington)
郊外では車が必需品ですので、そもそもカーシェアリングの入り込む余地はありませんが、人口増によりシドニー市街の高層アパートメントビルが急増し、駐車スペースの問題や、市中心部に比較的近い距離から、あまり車の必要性がない住人が増えています。それでもたまには車が必要になりますから、そんな時にカーシェアリングとなります。
カーシェアリングの会社では、地元カウンシルと交渉して、路上に専用の駐車スペースを無料で提供してもらい、運営しています。カウンシルとしても車が減り、渋滞解消につながるわけですから、協力しているのでしょう。
ところが急成長するカーシェアリングのビジネスに、結構儲けているのだから駐車スペースを有料にしようという声が出てきました。民間会社の売上に協力することはないというわけですね。
このカウンシルの姿勢は、公共スペースをビジネス利用するにはそれなりの対価を支払いなさいということです。
最近、店先の歩道にテーブルを並べているオープンカフェをやたら目にします。これも公共スペースのビジネス利用で、カウンシルはテーブルひとつにつき結構な金額を請求しています。
また、公園やビーチなどでエクササイズに励む人たちを目にしますが、これもパーソナルトレイナーが生徒をつれてきて公共の場所で行っているビジネスです。そこでカウンシルはトレイナーにグループの人数に応じて料金を課しています。これは結婚式など公園で行うイベントに対しても同様です。
こう考えるとカウンシルのビジネスも理解できますが、カーシェアリングの駐車スペースと、歩道や公園の占有使用とは少し違うような気がします。歩道や公園の占有使用はほかの人たちに結構迷惑になるものです。駐車スペースは確かに1台か2台分のスペースを減らしていますが、環境や渋滞解消に貢献するもので、私的利用の度合いが違うと思うのですが…。
まあ、儲けているところからはしっかり徴収しようという考え方が背景にあるのでしょうが、社会的貢献度と税金などの優遇策はバランスをとりながら公平に対処してもらいたいですね。
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