ここ数年、オーストラリアでは、レストランの店先、その多くは歩道に椅子とテーブルを出して、そこで食事ができるというオープンカフェの雰囲気のお店が増えています。
陽光輝く明るいイメージの国ですから、オープンな雰囲気は、天気の日にはまさにうってつけで、昼間も夜もにぎやかに食事をとる人々の談笑の姿が目にとまります。
どうして急にそんなスタイルのお店が増えたかというと、屋内(店内)で喫煙することを禁じる法律ができたからで、お店はタバコを吸うお客に配慮して、わざわざお金を払ってまでもテーブルを歩道に出して、そこで喫煙してくださいというわけです。
まあ、喫煙者もそれほど困ることなくお店で食事ができますよということですから、うまい解決法だと思っていましたが、ところがさらに法改正があるようで、喫煙者にとってますます住みづらい国になっていくようです。
というのも、喫煙禁止法案が近々、ニュー・サウス・ウェールズ州議会に提出されそうなんです。この法案が可決されると、公園やバス停や、タクシー乗り場、遊技場、競技場、水泳プール、それにビルの入り口周辺などでの喫煙が禁止されますが、さらに、店外に置かれたテーブルでの喫煙も、2015年を目処に禁止するというのです。
もちろん、社会的にもタバコを吸わない人の受動喫煙の認識が高まり、子どもや非喫煙者への配慮の大切さや、そもそも喫煙者の健康を考え、さらには政府の医療費負担の軽減を考慮して、厳しい禁煙法案が提出されるわけです。
そこで、素朴な疑問です。
●通りでタバコを吸いながら歩くのはだめですか?
答えは「ノー」です。ビルの入り口から4メートルの範囲内でタバコを吸ってはいけませんということなので、市内のオフィス街をタバコを吸いながら歩くことはできなくなりますね。当然、お昼休みなどにビルの前でたむろしている喫煙者たちは、禁止されます。もっとも、ビルの入り口前でなければ、屋外での喫煙は許されます。
●自分の家(ユニット)の前でタバコを吸ってもいいの?
答えは「イエス」&「ノー」です。自分の家の前は構いませんが、ユニットビル(マンション)の場合、ビルの前から4メートル以上離れていないといけません。
●市内の公園「ハイドパーク」でタバコを吸ってもいいの?
答えは「イエス」です。公園での喫煙は、許されています。
●ビーチでタバコを吸ってもいいの?
「イエス」&「ノー」です。ビーチによっては禁止されているところがあります。
●クラブやパブの喫煙スペースでも吸えなくなるの?
食事が出されない場所での喫煙は問題ありません。ただし、食事が提供されるところでは、レストラン同様、2015年には禁止されます。
●オープンカフェでの喫煙はどうなるの?
2015年までは大丈夫ですが、それ以降は禁止されます。
●病院の外で吸っちゃいけないの?
たとえ病院の外でも、病院の敷地内での喫煙は罰せられます。
●バス停やタクシー乗り場のどのくらい近くなら吸ってもいいの?
具体的なことは法案が可決されるまで不明です。
さて、タバコを吸うあなた、ますます喫煙行為が厳しくなるようです。これを機会に止めますか?それとも法の網をかいくぐってでも吸い続けますか?
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