「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
25 November 2024 ◎<ポイント> ―トランプトレード プラス ウクライナ― ・今週の予想レンジ:151-156円 先週のレン…
毎朝、コーヒーを買って飲んでいますが、ほとんどのカフェがポイントカードを発行していて、1杯飲むと1個スタンプが押され、10個目になると無料というカードが多いようです。いわゆるポイントカードですが、いまでは多くのお店で同様のカードを発行していますから、知らないうちに財布の中はカードでいっぱいという状態です。
で、結局、カードを使うのを忘れたり、持っていくのを忘れたり、あまり有効に利用していないような気がするのですが…。
これらのカードは、会社にとってはりワードプログラムというもので、お客様に利益の還元をしているということになります。最も一般的なのは、カンタス航空のFrequent Flyerプログラムですね。ポイントを貯めて、無料航空券や座席のアップグレードに利用するのですが、そのために同じ航空会社を何度も利用してポイントを貯める必要があります。会社にとってはお客様をずっとつなげておく有効な手段のひとつです。
ところで、カンタス航空のFrequent Flyerプログラムでは、ポイントを貯めると無料航空券がもらえるので、せっせとポイントを貯めるのですが、通常、Frequent Flyerのポイント付きカードでは、1ドル使う毎に1ポイント貯まります。シドニーと日本の往復無料航空券を手にするには、7万2000ポイントが必要です。ということは、7万2000ドル使う必要があるということです。もしくは、8回ほど日本と往復する必要があります。これはエコノミークラスですから、ビジネスクラスとなるともっとポイントが必要になります。エコノミークラスの場合、実際の航空券の料金と消費金額を比較すると約2%のリワード比率になります。
まあ、タダで航空券をいただくのですから、このぐらいは消費しないといけないのかもしれませんが、それにしてもすごい金額です。
このような航空会社のポイントとは別に、カードを利用することで、利用金額に応じて、少しずつポイントが貯まり、商品券や商品と交換できるリワードプログラムを、カード発行会社の銀行やカード会社が提供しています。
最近、クレジットカードの利用で100ドル相当の商品券をもらうには、1万8400ドルも使わなくてはならない、というショッキングな調査結果がオーストラリア連邦準備銀行(Reserve Bank of Australia)から出されました。
数年前にクレジットカードの利用に関する法改正があり、以後、カードの年会費が上がったり、リワードプログラムの内容が縮小したり、適用ポイントが大きくなったりと、消費者にとってはあまりメリットがなくなってきました。
銀行系ではないカード会社によるリワードプログラムでは、年会費の高いプレミアムカードなどでは1万1000ドル程度で100ドルの商品券が得られますが、もっと年会費の安い通常のカードやランクの低いカテゴリーのカードの場合は、2倍の2万2000ドルも使わないと100ドル相当のものが得られないようです。
2003年には100ドルの商品券が、合計1万2400ドルのカード利用で得られました。つまり0.81%のリワード比率です。それが今日では1万8400ドルも使わなくてはならないということで、リワード比率は0.54%に下がってしまいました。
これではリワードプログラムもそれほど魅力あるものではなくなってきたようです。航空券の場合は約2%と、割とメリットがあるようですが、それでもかなり消費しないと適用にならないのは同じです。
あまりリワードのみを当てにして消費を考えてしまうと無駄遣いになってしまいます。結果としてリワードがやってくるというのが一番ですが、人の待てない心理につけ込むリワードプログラムは、会社にとってはメリットがまだあるようです。
(水越)
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