さて、少々話が脱線してしまいましたが、今回作った料理のひとつに天ぷらがありました。天ぷらといえばサクッとした衣がポイントですが、この衣を作るのがなかなかに曲者なんですよね。
オー ストラリア生活の長い方はすでにご存知かと思いますが、オーストラリアの小麦粉はPlain Flour(普通の小麦粉)とSelf-rising Flour(ベーキングパウダー入りの小麦粉)の2種類に大きく分かれます。日本のように、たんぱく質の含有量によって薄力粉、中力粉、強力粉と分かれて いないために、多くの日本人が小麦粉を使用するときに「どうしよう?!」と戸惑ってしまうわけです。
Plain Flourは中力粉に相当します。つまり、薄力粉が推奨される天ぷらに使用するには、最適な小麦粉ではありません。ではどうするのか?
その解決方法の1つとして、Plain Flourに片栗粉やコーンスターチを調合して、薄力粉や強力粉を自分で作る方法があります。天ぷらなどの揚げ物には、粘りの少ないコーンスターチの方が良いそうです。
でも正直言って、自分で調合するのは面倒だなと思っているのは、今この文章を書いている私だけではないはず(笑)。結局、今回の撮影ではPlain Flourを使用したのですが、見た目はほぼ変わらないものの、サクッとした食感とはなりませんでした(料理の腕の問題もあるかと思いますが)。わずらわしさなしに、サクッとした“日本の天ぷら”を作るためには、やはり薄力粉ないしは天ぷら粉を日系スーパーなどで購入するのが一番の近道みたいです。世界中で使われている小麦粉にも、お国柄があることを学びました。
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