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気候変動ストライキについてとオーストラリア人の環境配慮に対する取り組み

最近、メディアやニュースで騒がれているグローバル気候変動ストライキ。日本ではグローバル気候マーチとも呼ばれているようですが、結局それはなんなのか、何が問題なのかわからない人も多いのではないでしょうか?

今回はストライキが行われた理由と、世界で起こるさまざまな環境や気候の問題、また、現在私が暮らすオーストラリアの環境への取り組みをご紹介したいと思います。

グローバル気候変動ストライキとは

2019年9月20日、国際連合の気候変動サミットが開催される目前に世界中で気候変動に対するストライキが行われました。今回のストライキを始めたのは、スウェーデンに住む高校生の少女グレタ・トゥーンベリでした。

彼女を先頭に、多くの若者たちが彼女の言葉に心を動かされ、9月20日、世界中でこのストライキが行われました。

世界では、さまざまな気候変動の原因が山積みになっています。地球温暖化は進んでいて危機が迫っているのにも関わらず、気候変動の問題に対して殆ど何も対策や行動がされてないため、人々に対し、目を覚まし変化を起こす必要があるとスピーチしています。

 

グレタ・トゥーンベリとは?

  • 名前:グレタ・トゥーンベリ
  • 年齢:16歳(2019年9月現在)
  • 出身:スウェーデン
  • 活動:2018年8月に気候変動のためストライキというプラカードを置き議会の前で呼びかけをしたことが始まり。その活動が世界の人々の目に留まり、世界中の著名人がプレゼンテーションをするような『TED』やポーランドで行われた気候変動に関する会合『COP24』、世界経済フォーラムが開催する『ダボス会議』などに招かれ、スピーチを行うようになりました。

 

TEDでのスピーチ

日本語字幕もあります。

 

COP24でのスピーチ

 

 

ダボス会議でのスピーチ

日本とオーストラリアでのストライキの比較

オーストラリアでの様子

2019年9月20日、朝起きると何やら一緒に暮らすオーストラリア人の従妹がせっせと支度をしていました。『どこに行くの?』と聞くと『気候のためのストライキに行きます。』と答えました。私は日本にいるとき、そもそもストライキに行ったことがないし今日、ストライキがあることも知りませんでした。

Instagramを開くと、オーストラリア人の知人のストーリーには学生も社会人も関係なく、若者の間でストライキに参加している様子が挙げられていました。

従妹は、前日に友人らとプラカードの作成をし向かって行きました。

実際にオーストラリアでは、数十万人の人々が100以上の都市や町で気候に対するストライキに参加しました。気候変動に対する学校ストライキに参加した人は、メルボルンでおよそ10万人、シドニーでおよそ8万人、合計30万人が参加したと言われています。

今回のストライキは、2003年にイラク戦争に反対する行進以来の、前例のないオーストラリアで最大の公的デモだったとのことです。

また、ストライキに参加するオーストラリアの多くの人々は、モリソン首相に対しても批判をしていました。その理由はドナルド・トランプ大統領を訪問するために米国に訪れているモリソン首相でしたが、ニューヨークで行われる国連緊急気候サミットに出席しないことが報道されました。

また、モリソン首相は、今回の学生ストライキに対し、『子供たちは学校に行かせるべきだ。学校は勉強するところで、抗議活動の場でない。政府は、気候変動については取り組んでいる。』と怒って批難をしました。このように政府との対立が深まり、オーストラリアのニュース番組でも数日間報道され続けました。

またオーストラリアの『school strike 4 climate』では以下の3つを要求し、ストライキが行われました。

  1. No new coal, oil and gas projects, including the Adani mine.《アダニ鉱山を含む新しい石炭、石油、ガスプロジェクトの廃止》

  2. 100% renewable energy generation & exports by 2030《2030年までに100%再生可能エネルギー発電と輸出》

  3. Fund a just transition & job creation for all fossil-fuel workers & communities.《すべての化石燃料労働者とコミュニティのための移行&雇用創出に資金の提供》

 

日本での様子

日本でも同じように、グローバル気候マーチと呼ばれストライキのようなものが行われました。様子をInstagramやツイッターなどをチェックしてみましたが、私の友人や知人の間ではストライキに参加する人や今回の気候変動ストライキに対して発言する人は見られませんでした。

ですが、日本各地で5000人以上が参加したことが確認できているようです。

ですが、世界と比べると知らない人や行動をしない人がほとんどです。それどころかグレタさんに対する批判の意見のほうが多く目についた気がします。

日本は平和すぎなのか、世界で起こること、地球で起きていることにとても無関心の様に感じます。メディアでもあまり取り上げられないし、自分も含め自ら情報を取りに行くべきだなと少し反省しました。日本の若者はもっと真剣に政治や世界で起こっていることに対してに関心を持つべきだし、自責でとらえるべきだと自分を含め、感じました。

世界で起こるさまざまな気候・環境問題

行き場のないプラスチックごみ

多くのプラスチックごみは、お金と引き換えに貧しい国々にわたっていました。その結果世界中にはゴミ山と呼ばれる場所が沢山あります。そこでは貧しい子どもたちが暮らし、またゴミを拾い生計を立てる子ども達もいます。私が過去に行ったインドネシアでもゴミ山のような場所がありましたが、そこでは子どもたちはゴミ山を遊び場にし、お宝を探す遊びをしていました。

 

 森林伐採

近年、世界の人口は増え続けています。その為、宅地や農業地、畜産地の開拓が進み、森林伐採が進んでいます。最近では、大規模な火災がアマゾンで起こりました。これは牛肉を生産するための土地開拓で意図的に放火されました。

森林は、地球温暖化や大気汚染などの原因となる二酸化炭素や有害物質を吸収してくれます。その為森林が減ると、それらの吸収される量が減り、大気汚染や地球温暖化がどんどん進んでいく事になってしまいます。また、山は自然のダムといわれるほど保水力があります。その森や山を伐採することで、保水力が無くなってしまい、大雨時には、河川の氾濫を招いてしまいます。

オーストラリアの身近な環境への取り組み

ベジタリアンが多い

オーストラリアでは、ベジタリアンやヴィーガンの人々がとても多いです。およそ10人に1人。実際にレストランやカフェに入ると、ベジタリアンとヴィーガンの人に向けたメニューがあることがほとんどです。オーストラリアの人々はとても健康志向で、休日になるとランニングやジムに行く人がいっぱいいます。また、肉を食べないというのは環境にも優しいのです。

国連によると気候変動の最大の原因は『畜産』が原因です。森林伐採の原因の7割が畜産での放牧によるとのことです。これらの環境への影響は、世界中の飛行機、電車、自動車を合わせた以上だということです。私達が食べる肉を作るためには、牛や豚を育てるために多くの土地、エネルギー、食料、水を確保しなければなりません。その為、野菜だけを食べるということは環境にも優しいのです。

 

生ごみのリサイクル

オーストラリアでは多くの家庭で、家庭で出た生ごみを『コンポスト』を使いリサイクルをします。これらは土に還り肥料になります。私の家では野菜のみなのでそれほどニオイませんが、虫は多いので慣れるまでは少し気持ち悪いです。。(笑)近所の肉を食べる過程では、暑い日になると匂ってきますが、、ごみを出さずに自然に還すというのは自然にも優しいですよね。こちらは今回の気候変動だけではなく、食品ロスの問題にも良い取り組みだと思いました!

プラスチックやビニールの使用が少ない

プラスチック製品は主に石油から作られます。熱や圧力をかけることにより自由自在に形を変え、私たちの身の回りで便利な製品に変身し活躍してくれています。ですが、悪いところもあります。それは紙などと違って地球に還らないということです。その為、海や川を汚染し、土壌を汚染し、燃やした時に排出されるダイオキシンで大気を汚染し、動物たち、また人間をも危険にさらしています。

ビニール袋

日本ではコンビニに行けば、たった1つのおにぎりでも小さなビニール袋に入れてくれますよね。ビニール袋は環境を汚染し、また動物は誤って飲み込んでしまったり中毒を起こしたりすることで死んでしまうことも少なくありません。多くの国ではビニール袋は廃止されつつあります。またアフリカにあるケニアの国ではビニール袋の使用は懲役最大4年にも値するほどの重い罪になっています。

オーストラリアでもスーパーに行けばマイバックを持っている人が殆どです。持ってない場合は有料で袋が売られています。少ない買い物の場合はそのまま手で持って帰ることもしばしばあります。

ストローの使用

日本では多くのファミレスやレストラン、飲食店で必ずといっていいほどプラスチックのストローを付けてくれますが、オーストラリアでは紙ストローが主流になりつつあります。レストランによってはプラスチックのストローを使用している場所もありますが、紙ストローの存在をほとんどの人が知っていると思います。日本でいうと紙ストローの存在を知っている人というのはまだ少ないのではないでしょうか?

マイボトル持参

多くのオーストラリア人は、マイボトルを持ち歩いています。デパートに出かけても、いろんなお店でボトルを売っています。節約にもなるので、私もオーストラリアでマイボトルを買って常に持ちあるくように心がけています。

まとめ

今回、気候変動ストライキによって、知らなかった環境や気候の問題に気付いた人々が沢山いると思います。いろんな問題が山積みになってますが、誰かひとりの力じゃ何も起こせないかもしれません。ですが、マイボトルやマイバックを持ち歩いてペットボトルやビニール袋を使わないようにしたり、1週間に1日だけでもお肉を食べないようにしてみたり、1人の力じゃなにも起こせないかもしれませんが、こういった小さなことでも一人ひとりが心がけることによって1つ1つ問題が解決していくのではないかなと思います。

世界の現状を自分の目で見て確かめてから行動に出るのも1つの手なのかなとも思います。私も世界で起こることに目を光らせて、自分に出来ることを少しでもやっていけたらなと思います。

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