できるだけ長くオーストラリアに滞在したい、できれば就労ビザや永住権が取れればなと考えながら、オーストラリアで滞在をしている人たちも多いと思います。その中で、シェフとチャイルドケアーに関しては、そのコースを取ることで、卒業生ビザの取得につながり、そこから就労ビザや永住権につながる可能性があるものとしてとらえられていました。
引き続きそのように取れればと思いますが、チャイルドケアのコースからの卒業生ビザ取得に関して少し気になる点があります。
永住権まで行くプロセスとしていろいろな方法がありますが、その一つのサンプルとしては以下のようなものがあります。
【雇用主指名の永住権を取得するプロセス】
ワーキングホリデービザ等でオーストラリアに入国
↓
学生ビザに切り替えてDiplomaコースに進む
↓
そのコース修了後、卒業生ビザを取得し雇用主の下、1.5年間働く
↓
1.5年間の勤務態度や状況が認められて4年間の就労ビザを取得
↓
就労ビザで最低3年間の勤務
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その後、雇用主指名の永住権申請
上記が、卒業生ビザからのその後につなげていく中で、比較的わかりやすいプロセスですが、地方に住んだり地方で働くことにより雇用主ではなく州政府等からスポンサーを受けて永住権に進む方法もあるなど、状況により選択肢は変わってくると思いますので、あくまでもサンプルとしてご覧ください。
さて、上記でキーとなるのが、卒業生ビザを取得して、その期間中フルタイムで働き職歴を稼いで、それが就労ビザ等につながっていくというプロセスなのですが、この卒業生ビザを取るにあたって、チャイルドケアのコースでは、以下のコースを取ることでその可能性を見出しています。
Certificate III in Early Childhood Education and Care
+ Diploma of Early Childhood Education and Care (合計2年間程度)
卒業生ビザを取得するには2種類あって、このDiloma修了後からの申請は、Post Study Work streamというもので申請をしていきます(他に大卒以上が適用できるStreamもあります)。そしてその取得条件は、以下の通りです。
卒業生ビザ(Post Study Work stream) 申請必要条件
・オーストラリアにいること
・50歳以下であること
・現在有効なビザを持っていること
・英語スコア(IELTS6.0 Overall/ 各スコアが最低5.0以上)を保持していること
・修了後6ヶ月以内に申請をすること
・就学したコースは、CRICOS登録の学校である、最低でも92週の就学コース修了であること
この条件をクリアーしていることで申請ができるのですが、最低でも92週間の就学コースを修了していることというのはもう少し詳しく言うと、そのコースをきちんと就学したのかが確認(査定)され、それにパスしないといけないのです。また、その就学コースは、なんでもいいわけではなく、オーストラリアの職業リストの内、MLTSSL中・長期戦略職業リスト(MLTSSL:Medium and Long Term Strategic Skill List)に載っている職業に関連したDiploma以上のコースでなければいけません。これは、この職業リストに載っているという事は、オーストラリアが、不足していてそのことができる人材を求めているという意味になるのですが、チャイルドケアーの仕事もますます
人口が増える ⇒ 子供が増える ⇒ その仕事ができる人材が不足する
という流れがあり、引き続き必要な職種として考えられています。
移民局の職業リストのページ
※このページの中のSelect visaの中でTemporary Skill Shortage Medium Term Streamを選択して出てくるのがこのカテゴリーの職業リストです、こちらに載っていいる職業の中でそれぞれ申請できるビザの種類が掲載されています。
ところがこのMLTSSLでチャイルドケアーで出てくる職種が、Chaildcare Center Managerという職種であり(他にChildcare workerなどの職種もあり細かく分類されています)、それに該当をしていないとその査定(アセスメント)にパスすることができません。
※ビザ取得には他に英語力など他の項目がパスすることも必要です
このChaildcare Centre Managerという仕事は、そのワードから想像つくと思いますが、下っ端で働いている人ではなく、簡単に言うとその幼稚園を仕切ることができるスキルを持っている人という事となります。さて、専門学校でチャイルドケアーの勉強をして卒業したばかりの方が、そのCentre Managerのスキルがあるのかと考えた時、恐らくそれはないと判断されるのではないかと考えられます。
このスキルがあるかどうかを査定(アセスメント)するのは、関連する職業を査定する各団体で、チャイルドケアーに関しては現在、VETASSESSという団体で、上記のMLTSSLを調べる移民局のサイトでも見ることができるのですが、ここで、認められないと残念ながら卒業生ビザを取得する査定にパスしたという事ができません。
実はこの査定団体VETASSESSですが、2019年11月ころにTRAという団体から移行しました。そして、このTRAという団体では、このチャイルドケアーを査定する際に、Provisional Skills Assessmentという査定対応をしていたので、卒業時にChaildcare Centre Managerという職種で卒業生ビザ発給の対象としていたのですが、査定団体が変わったことで、この件がどのように対応をされるかが不透明なところがあります。
このDiplomaを卒業後にBachelor of Early Childhood Educationの大卒のコースに進学することで卒業生ビザを取得できる方法は今の段階でもありますが、Diplomaを卒業する事のみでこのChildcare Center Managerとして卒業生ビザ発給の対象となるかは、何とも言いきれません。
以上のように、職業リストに載っているDiplomaレベルを卒業することで卒業生ビザを申請できると、言葉では簡単に表現できますが、実際には上記の通りに複雑な点があるので、いずれにしても簡単なことではないと考えておいた方がいいです。
サンプルとして過去において、上記のプロセスで卒業生ビザを取得できていた事実はありますが、移民法の改正含めて最新の情報を収集しつつ、また、必要に応じてビザコンサルタントに確認をしながら進めていく必要があると思います。もちろんジャパセンでも最新の情報やケース情報を得た時には、このブログ上などで案内もしていきたいと思いますが、チャイルドケアから卒業生ビザを取得しその後につなげることを考えている方々は、ビザ上の事をきちんと確認してから進めていかれますことをお勧めしたいと思います。
なお、どういった状況であろうと、ビザについてはよく変わる可能性があるので、しっかり準備をしていたとしても叶わないこともあります。従って、それを狙いつつも少なくともその勉強している期間は、それに関連する勉強ができ、関連する実習ができ、また関連してアルバイトもできるので、まずはそちらを存分に味わって頂きながら、移民法が変わらず首尾よく、次のビザ申請に移行できるのであれば、そのように進めていければいいのではと思います。
上記の通りのプロセスを踏んだからと言って必ず永住権が取れると補償をしているものではありません。それは、各ビザを取得するにはその条件が資格や学歴以外にもいろいろとあるからです。また、前述の通りに移民法が変わることによりその通りにできないこともあり得るからです。
ただ、ポイントとしては、オーストラリアが欲している職業の資格や学歴がありその職歴を身に着けていると永住権まで行ける可能性があり、そうでなくても上記の通りに卒業生ビザが取得できたり、就労ビザが取れたりと、できるだけ長くオーストラリアで生活する働くという事が、学生ビザ以外で可能性がある方法となります。
また、その資格があれば、他の国で挑戦をすることもできますし、日本に帰ってからでももちろん使える資格であり経験なので、長い目で見てもこの方法を踏襲することは一つの候補として挙がってくるのではと思います。
できるだけ永住権や就労ビザなどに結び付けていくときに抑えておいた方がいい事が、オーストラリアが欲している職業は何であるかという事を知ることです。その職業の中でご自身が経験してきたことや興味があることがあればそこからうまく当てはめて、必要な学歴や資格なども携えて、卒業生ビザ、就労ビザ、永住権などを目指していけばいい事となります。
これにより少しでも長くオーストラリアで生活ができ、その後に生かせる経験が積めることとなります。そのオーストラリアが求めている職業として重要なのが、
中・長期戦略職業リスト(MLTSSL:Medium and Long Term Strategic Skill List)
を知っておくことです。詳しくは以下の移民局のサイトに記載されていますので参考にしてみて下さい。
移民局の職業リストのページ
※このページの中のSelect visaの中でTemporary Skill Shortage Medium Term Streamを選択して出てくるのがこのカテゴリーの職業リストです。
細かく分けるととても多くの種類があるので、ここでは大まかに概要をお知らせします。尚、以下のカテゴライズは、永住権のアウトラインをイメージして頂きやすいように、ジャパセンが独自で紹介をしているのみですのでその点ご了承ください。大きくは以下の4つのビザに分けられるのではと思います。上記のコマーシャルクッカリーからのシェフでの永住権取得の方法は最後の雇用主指名の永住権となります。
※尚、ジャパセンはビザエージェントではありませんのでビザに関わる内容を保証するものではありません、あくまでもイメージをつかんで頂くために記載したのみの内容です。
配偶者ビザ・家族ビザ
オーストラリア人やオーストラリアの永住権保持者と結婚すること等で取得できるビザが配偶者ビザで、オーストラリアの永住権保持者等が家族を呼び寄せて取れるビザが家族ビザで、いずれも永住権です。
投資ビザ
この中にもいくつか種類がありますが、代表的なのがオーストラリアやその州に定められた費用を一定期間投資することで取得できる永住権です。
ポイント制のビザ
技術独立永住権など、本人の年齢、学歴、職歴、英語力等がポイント化されて一定の点数をクリアーしていることが条件の永住権です。本人の技量のみで申請をするケースと州政府などがスポンサーとなって申請するビザなど多くの種類があります。簡単に言うとオーストラリアにとって必要な技能を持っている優秀な方に発給するビザという事が言えると思います。
雇用主指名ビザ
雇用主に指名を受けることによって取得できる永住権です。現時点では3つの種類がありますが、分かりやすいのは自分が就労ビザを取って働いている雇用主(スポンサー)から一定条件の下、指名されて永住権が取得できるビザです。
雇用主指名でオーストラリア永住権への道
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また、ジャパセンは、オーストラリアのTOEIC公式テストセンターに認定されており、TOEIC公式テストの運営や点数アップのためのTOEIC集中講座、オーストラリアでも加入ができる留学生保険・OSHC学生保険の代理店、帰国後の就職に向けての各種インターンシップ、日本の人材紹介会社、ホームステイの独自手配など留学に必要な多くの事を手掛けています。また、日本語教師を育てるための日本語教師養成講座を開講、オーストラリア人日本語学習者への日本語学校運営及び日本への留学についても取り扱っている会社です。
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