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最近、ジャパセンのブログでは、留学を使ってその道のプロになるシリーズで、いろいろな職業や就学内容から、最大はオーストラリアの永住権までつながるプロセスをお伝えしてきました。
これは決して永住権を取得することのみを目的としてお伝えしているのではなく、そこに行くプロセスの中で学んだ技術や知識を使って英語環境で働くことができ、そしてそれにより、日本でもどこででも今後のグローバル時代の中で仕事をして行ける『資格取得+英語での職場経験』を積むためのプロセスとしてお話をしていました。実際に今後の世の中を考えた時に、日本にいてもどこにいても英語を使って専門分野で仕事ができることは、その方にとって必ず有益に働くからです。
≪留学を使ってその道のプロになるシリーズ≫
〇 マッサージ師編 〇 美容師(ヘアドレッサー)編 〇 シェフ(調理師)
〇 英語教師編 〇 日本語教師編 〇 チャイルドケア(保育士、幼稚園先生)
〇 自動車整備士編 〇 IT編
また、基本的な考え方として、ワーホリや学生ビザを取って就学することは、あくまでもオーストラリアにその目的が果たせるように、一時的な滞在を許可するもので永住権を狙う目的としてのものではありません。また、卒業生ビザに関してもその後の就労ビザに関しても、いずれも一時的な滞在のビザですのでその目的に発給されるものですから、こちらもその後の永住権が目的ではありません。当然、移民局もあくまでも一時滞在者という位置づけで考えているので、就労ビザ、永住権目当てで許可を出すものでは基本的にありません。
【オーストラリアのビザは大きく3つで成り立っている】
・Temporary Visa
・Permanent Visa
・Bridging Visa
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一方で、特に最近の傾向として、地方の地域では、大都市と比べた時に、移民法上、就労ビザや永住権が取れやすいように取り計らっています。ポイント制で、地方で勉強したり、住んだり、働くとボーナスポイントが取れるなど聞いたこともある人も多いと思いますが、例えばそういった内容です。つまり、就労ビザ、永住権狙いが目的で学生ビザなどを発給しているわけではないが、それらが取れるオポチュニティー(機会)はあることを移民局は当然わかっているのです。
移民で成り立っているオーストラリアは、移民の数や内容をコントロールしながらこれまで歴史を重ねて来ています。現在、大都市圏(ビザ上では、Major cityと呼ばれるSydney、Melborune、Brisbaneが該当)は人口含めて十分な状態で、一方で地方(大きく2つに分かれる、パース、ゴールドコーストなどのMajor Regional CentresとOther Regional Areas)をもっと活性化させ、バランスよくオーストラリア全土を成長させる方向性にしています。
これらを逆手にまたは俯瞰してとらえるのなら、それを分かった上での留学をしていく事は一つの賢い選択となります。
繰り返しとなりますが、あくまでも学生ビザなどは一時滞在者ビザとしての位置づけで、それ以降のPathwayとして利用するものではありません。ですが、結果としてそこから卒業生ビザに結び付いたり、就労ビザや永住権に発展していくPathwayはあるのです。
結果として永住権まで発展していける機会がある場合、そこに行きつくためには重要な要素として職歴を積むことがあります。
つまり、就労ビザや永住権を取るにあたって、いろいろなプロセスの中で大事な要素の一つとして職歴があります。職歴がないと就労ビザも永住権も基本的に取れません(ここでの永住権と派遣校ビザや投資ビザなど除く)。その職歴は当然、申請するに当たって学歴や資格に関連している職歴でなければなりません。日本含めて過去の職歴があって、あとからオーストラリアで関連する資格や学歴を積む方法ももちろん存在しますが、日本の職歴や学歴が使える方は、留学を利用せずとも就労ビザや永住権が狙える可能性があるはずだと思います。
従って、ここでは留学において、職歴に関連する資格や学歴をオーストラリアで先に所得し、その後に、それに関連する職歴を積むことでどのようになっていくのかを考えて行きたいと思いますが、そこで有効に働くのが、この卒業生ビザなのです。
つまり職歴を積むためには、働くことができるビザが必要で、その際に、この卒業生ビザを利用することが、多くのケースで間違いなく必要となり、重要となるのです!
卒業生ビザを取って職歴を積んだら、その後が必ず保証されるという事では全くないのですが、オーストラリアで働くには働けるビザ保持が必要で、ワーホリであっても実質、セカンドサードをはさんでも最大でも1年半から2年程度となるでしょうし、学生ビザはパートタイムでしか働けないので例えば2年間のフルタイムの職歴が必要であれば、4年間の学生ビザでパートタイムで働き続けることが必要です。当然その前に関連する資格や学歴を取っていなければいけません。
従って、現実的に、関連する資格や学歴をオーストラリアで積んだ後に、2年間働くことのできるビザを持っていることはあまりないのです。よって、フルタイムで働くことのできるこの卒業生ビザを取得できることがとても重要となるのです。
つまり、卒業生ビザが取れる留学計画を最初から立てなければいけないこととなります!
永住権や就労ビザへのアプローチは多くの方法がありますが、結果として、この卒業生ビザを取って職歴を積み就労ビザを取って、就労ビザで3年間働き永住権(雇用主指名の永住権など)を取ることが、恐らく一番可能性が高く、ハードルを比較的低くして対応ができる方法となります。
これはこのプロセスだと、ポイント制の永住権ではないため、多くの項目をクリアーする必要がないですし、例えば英語力に関してもポイント制だとIELTS7.0以上じゃないとポイントが加算されませんが、雇用主指名の永住権だとIELTSは5.0以上で問題ありません。
こう言ったところがハードルを低くして対応ができる方法という意味となりますが、従って、どなたにでも可能性がある一番お勧めのアプローチ方法となります。
従って、卒業生ビザを取ることが、第一の重要なポイントとなります。また、これがなければなかなか先に進み切れない点でもあります。
さてその卒業生ビザですが、2種類あります。いずれもその期間中フルタイムで働けることが大きな特長の一つでそのことが、その後の就労ビザ取得の職歴を積むことにつながります。卒業生ビザは、この様に働いても、何か勉強をしても、旅行しても、のんびりしてもその期間中何をしてもいいビザなので、第二のワーホリビザとも呼ばれたりします。とても使い勝手があるので今回は就労ビザやその後を目指す形で考えてのものですが、当然上記の通りに多くの事ができるビザなので、ご自身の目的によってそのビザで滞在をすればいい事となります。
① Graduate Work stream (滞在有効期間:18か月)
≪申請必要条件≫
卒業生ビザの一つ目です。このビザが申請できる主な条件としては、50歳以下の方で、少なくとも92週間(2年のアカデミックイヤー)就学コースを終えていること、そしてその就学した内容に関連する職業が、職業リストSkilled Occupation Listに載っていて、MLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List、中長期的に不足が予測される職業)にカテゴライズされている職業であり、その職業に関連する査定団体の査定(スキルアセスメント)をパスしており、英語力においてIELTS6.0(各スコアが最低5.0以上)を持っていることとなります。また事前に学生ビザであることも必要です。
なお、この査定団体による査定ですが、職業やどのビザに対しての査定かによって査定される内容が異なります。通常査定される内容は、関連する学歴や資格と職歴です。もし、オーストラリアに着た後にそれまでのキャリアとは異なるキャリアへチェンジして資格取得(学歴を積む)などをする場合は、当然それに関連する職歴がないケースが多いです。
従って、この査定においては、資格(学歴)のみが対象であり、職歴は査定の対象外(査定に含まない)で査定がされる職業であると何かと有利です。いわゆるJob ready program、Provisional、TGとか言われている卒業生ビザを取るための査定の一つの種類となりますが、そういった職業をもともと鑑み計画をしていくと無理なく取得の可能性が出てきます。
それらは例えば、シェフ(調理師)、チャイルドケア(保育士、幼稚園先生)、ITであったりします。
また、この内、シェフやチャイルドケアーはDiplomaやAdvanced Diplomaまでのコースで専門学校の範疇でもよく、大学に行ってBachelorの資格を取る必要もないので、費用面でも就学期間的にもお勧めであり、お得な方法となります。従って、この事が、シェフやチャイルドケアーが就労ビザや永住権取得に向けてよく考えれているコースの所以なのです。
なお、その分この種類の卒業生ビザは有効期限が18か月間となり、以下に述べるPost-Study Work streamの卒業生ビザの期間(2年間以上)よりも短い形となりますので、十分な職歴を積むためにちょっとした工夫が必要となります。
② Post-Study Work stream (滞在有効期間:2~4年、学位による)
≪申請必要条件≫
もう一つのタイプがこちらです。このビザが申請できる主な条件としては、50歳以下の方で、就学する分野は関係なく、少なくとも92週間(2年のアカデミックイヤー)就学コースを終えていること、そしてそのコースがBachelor以上の学位があることが大きな条件としてあります。また、Graduate Work stream の様にスキルアセスメントを通過する必要がない事も特長でBachelor、Master、Doctor卒などと学位がありますが、その学位によって2~4年間の有効期限が許可されるビザです。
いずれかのケースで卒業生ビザが取れれば、その後はフルタイムで決められた有効期限まで働くことができます。つまり、ここでその後の就労ビザ申請に必要な職歴を積むという事となります。
就労ビザにはいくつか種類もあり、職歴によってスキルアセスメントが必要なもの、その方の国籍によって条件が異なるものなどいろいろとあるので、細かくはそれぞれとなりますが、大まかな内容としては、就労ビザを申請する職種に関わる職歴が2年間あり、雇用主がいることで、就労ビザTSS(Subclass482)が申請できる対象となります。因みに、その雇用主も就労ビザのスポンサーができる雇用主であることを事前に移民局に認められている雇用主でなければなりません。ただ、ひとたびこれらをクリアーすれば、就労ビザの取得が可能となります。
また、これらの事は、恐らくポイント制で多くの事をクリアーしていくよりもハードルは低く対応ができる可能性があります。
従って、卒業生ビザの期間、もっと言うとその前の学生ビザの時から、実習先等で就職のスポンサーの有無を確認したり、レジュメをいろいろなところに送るなどで、将来的な卒業生ビザの時や就労ビザ、もっと言うとその先の永住権の際にもずっと雇用主になって頂けそうな雇用主をその最初の時点から見つけておく、見据えておくことが大きなポイントともなります。
なお、このときもう一つ大事なことは、この先の雇用主指名の永住権(ENSビザ)を見据える時に、それが取得できる条件の一つとして、その雇用主の下、就労ビザで3年間働いた経験があります。という事は、就労ビザも4年間の有効期限の出るMedium-term streamの職業であることが基本的に必要となります。これが、Short-term streamの就労ビザの場合は、2年間の有効期限なので、このままではその後の雇用主指名の永住権(ENSビザ)までつながりません。
そうなると、職業はMedium-term streamで申請できる職業つまり、職業リストSkilled Occupation Listに載っていて、MLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List、中長期的に不足が予測される職業)にカテゴライズされている職業であることも大事なポイントの一つとなります。
就労ビザSubclass 482 (Temporary Skill Shortage visa(TSS))
このビザには上記の通りに、Short-term streamとMedium-term streamがあり、その後の永住権を目指すのならMedium-term streamにカテゴライズされている職業が有効となります。
この就労ビザから永住権が取れる方法もいくつかありますが、ここでは、雇用主指名の永住権(Subclass186、ENSビザ)で進めていきたいと思います。
雇用主指名の永住権Subclass 186(Employer Nomination Scheme visa)
細かく言うと、このビザにもいくつか種類があるのですが、今回お話をするのは、恐らくこのビザの中で一番王道である、Temporary Residence Transition streamについてお話をしていこうと思います。
≪申請必要条件≫
上記の様に概要としては、就労ビザTSSビザで(Subclass457はすでに廃止されてビザで現在お持ちの方は対象ですがこれからは基本的にTSSビザとなります)3年間働いていることで申請が可能なビザです。
また、ポイントとしては、多くの永住権はその職業においてスキルアセスメントをパスしなければいけないプロセスが含まれます。ところが、この雇用主指名の永住権は、そのスキルアセスメントが不要なのです。それは、既にTSS就労ビザでその職業において3年間以上働いているので、スキルアセスメントをする必要がないと判断されているからです。
このスキルアセスメントは、時として、通過するにとても大変な時があります。これを通過するために多くの事に時間を費やすこともあり、条件に合わないこともあります。一つの考え方として、できるだけこのスキルアセスメントを通過しなくてもいい方法を模索するという事があるのですが、この雇用主指名の永住権はそれが成り立つ永住権取得方法の一つとなります。
冒頭でも少し触れていますが、比較的ハードルが低く対応ができる意味として、このスキルアセスメントがいらないためこの雇用主指名の永住権を一つの方法としてお勧めしています。
そういったことを積み重ねて取れるのがこの
のストリームとなるので、永住権までを考えている方は、これらの方法をどうぞ一つの方法として、参考にされてみて下さい。
いかがだったでしょうか。今日は、オーストラリアに来てキャリアチェンジなどして、将来的に永住権まで見据える方法として、上記の通りにお伝えしました。それぞれのところで注意すべきポイントがあるのですが、まずは大事なことは職歴を積むために卒業生ビザを何とかして、取るという事です。
ただ、闇雲にとるのではなく、その後の就労ビザや永住権を見据えた時に、少しでも有利に働くために、就労ビザのTSSビザから雇用主指名の永住権へのプロセスをお伝えしました。今回の事を参考に、それではご自身に当てはめた時に、どのように計画をしていけばいいかを今回の例を参考に検討されてみて下さい。
もちろん、就労ビザや永住権を狙わなくてもいいですし、卒業生ビザでの就労経験のみで十分な方もいらっしゃると思います。また、ジャパセンでも別に永住権狙いのみが目的でお話をしているわけでもありません。
英語を使って就学し、英語環境の中で英語話者と働く経験ができるのであれば、その後日本に帰国しても、他国に行ったとしても、とても役立つ経験となるはずです。そのためにそういったことがしやすいのがこのオーストラリアであり、このプロセスですので、この方法を必要に応じて検討していけばいいのです。
よって、ご自身の計画の中で、必要なところまでを進めていければいいのではと思います。当然、いつもの通りに、ビザの取得条件等は変動する可能性がありますので、この様に必ず行けることを保証しているものではありませんし、あくまでも一つの考え方のサンプルの提示であることもどうぞご了承ください。
また、個々のケースでも違うでしょうし、目的も異なると思いますので、何かあればお気軽にご相談ください。
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