2017年ころより、日本語教師の国家資格化に関して話し合いが行われ、2019年ころの「日本語教師の資格の仕組みのイメージ(案)議論のためのたたき台」を経由して、2020年(令和2年)7月9日に第一回の『日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議』が開かれ、この公認日本語教師の取得条件に関して紆余曲折されていた内容が、おおよそ方向性を見出してきました。それが、今日発表となった、『日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議(第6回)(令和3年5月31日)』の中で
日本語教師の資格及び日本語教育機関の水準の維持向上を図るための仕組みの在り方について(報告概要案)
として、これまでの会議の内容を報告概要案として発表されました。
最終的に以下に述べる内容を現時点での方向性(概要案)としてとらえて頂ければと思いますが、4大卒の学士号以降の学歴が必要であったものが、今回の案では撤廃されたり内容が二転三転されてきたこともあり、現役日本語教師の方や、今後日本語教師を目指す方に対して、情報の錯そうがあったり不安を掻き立てる状態ではなかったのではと感じます。
上記PDF資料を読んで頂くとお分かりの通りに、今後議論が必要な項目もあったり、まだまだ話し合いが必要であり、予定では、2022年の通常国会で法案を成立を目指し、2024年(令和6年)以降に「公認日本語教師制度」実施予定としていますが、今後もまだまだ予断を許さない可能性もあります。
ただ、一方で今回の仕組みの在り方の方向、概要案において
『本報告書は、本協力者会議における検討の内容をまとめ、日本語教師の資格及び日本語教育機関における日本語教育の水準の維持向上を図るための仕組みの制度化に当たっての大きな方向性を提示し、その実現を通じて日本語教育の質の更なる向上を目指すものです。』
と記載されていますが、大きな方向性の提示とありますので、これまでの会議等の変遷を経て、おおよそその方向性を今回は示してこれたのではと感じます。
もちろん今後の動向でまた変わる可能性もあり(これまでも二転三転していたので)、まだまだ分かりませんが、議論を通じていろいろな懸念点を考慮した提示案であるので、この方向性を一つの指標にはすることできるのではと感じています。
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現時点での内容となります。今後も変更となる可能性もあるので、そのつもりで以下ご覧ください。文化庁からの配布資料によると以下の通りです。
Ⅰ.日本語教育能力検定試験筆記試験①・②合格+教育実習
Ⅱ.大学での日本語教員課程主副専攻修了+筆記試験②(筆記試験①及び教育実習は免除)
Ⅲ.日本語教師養成講座420時間修了+筆記試験②(筆記試験①及び教育実習は免除)
(補足)
〇日本語教育能力検定試験筆記試験①・②としていますが、既存の日本語教育能力検定試験と同じであるかは定かではありません。同等程度のものとなることが予想されますが、試験の構成としては以下の通りに発表されています。恐らく筆記試験①が現存のものと同等となるのではと考えられます。
筆記試験①
原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。
筆記試験②
出題範囲が複数の区分にまたがる横断的な設問により、熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。また、基礎的な知識・技能及び基礎的な問題解決能力について、音声を媒体とした出題形式で測定する。
〇Ⅱ、Ⅲの大学での日本語教員課程主副専攻修了と日本語教師養成講座420時間修了のそれぞれの機関(大学や日本語教師養成講座機関など)は、文部科学大臣が指定した日本語教師養成機関における課程等修了者である
≪学士以上の学位について≫
令和2年3月 10 日文化審議会国語分科会では、日本語教師には幅広い教養と問題解決能力が必要であることを理由に資格取得には学士以上の学位の取得が必要であるとされていました。
ところが、これまでも日本語教師は、生活者、留学生、児童生徒、就労者、難民等様々な日本語学習者に対して指導をしてきたが、加えて今後も外国人が増える傾向の中、例えば保育士や小中学校のスクールカウンセラーなど、様々な現場で勤務する方が、公認日本語教師の資格を保有し、指導をしていく場面は十分に考えられ、公認日本語教師として一定の知識や技術を持っている人が、必ずしも大学・大学院のみで幅広い教養と問題解決能力が培われるものではない点や、他の同様の国家資格と照らし合わせた際に、学士以上の学位を資格取得要件にしている例がない点等から、学士以上の学位を資格取得要件にはしないこととすると発表されました。
つまり、4年制大学以上を卒業していなければいけないという条件が外されたこととなります。
≪更新講習について≫
令和2年3月 10 日文化審議会国語分科会では、公認日本語教師の資質・能力の維持・向上のため、一定時間以上の更新講習の受講・修了を求めることとされていました。
ところが、更新時期にその対象となる公認日本語教師が現役でない場合や資格を取ったものの実際に日本語教師になるまでに個々によるブランクがあったりなど、更新講習を受けるタイミングに難しさが伴う事から、それをせずとも、公認日本語教師が必要とするタイミングで、最新の知識を身に付けることができる研修の充実によって、質の高い日本語教育の提供が可能となることが考えられ、文化庁としては、その予算事業等を通じて研修環境の充実・強化に努めることが適当であると判断されました。
つまり更新講習制度は実施せず、各公認日本語教師が必要とするタイミングで必要な研修を充実させることでこれに代わろうとする内容となります。
≪現職日本語教師等の資格取得方法について≫
日本語教育能力検定試験合格や日本語教師養成講座420時間修了等で既に日本語教師になっている方に関しては、「日本語教育機関の告示基準」第1条第1項第 13 号の教員要件を満たす現職の日本語教師等が、公認日本語教師の資格取得を希望する場合は、原則として筆記試験合格及び教育実習履修・修了の要件を満たした上で公認日本語教師の資格を取得することとする。
つまり、上記に該当する現役の日本語語教師の方は、筆記試験合格及び教育実習履修・修了の要件を満たした上で公認日本語教師の資格を取得する、そして、実際に現在指導をしていて実践的な資質・能力が認められる方に関しては、教育実習の免除を検討するなどの配慮を検討しているとのことです。
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大枠としては、これまでの日本語教師になる資格は
・日本語教育能力検定試験合格
・日本語教師養成講座420時間修了
・大学での日本語教員課程の主副専攻修了
の3つの資格のいずれかでしたが、今回発表された概要案は、教育実習が増えたことと、問題解決能力について計る筆記試験の種類は増えた感じの程度で、個人的にはこれまでの内容を踏襲している感じがします。
教育実習も以前より言われていた、日本語教育能力検定試験はいい資格であるものの、知識を問う試験内容なので、実際に授業が行えるかどうかの実践部分が計りにくい試験だとも言われていました。従って、実際にはその試験合格でも教えることができずらいのではと言われていましたが、今回の概要案で教育実習を受ける必要が出てきたので、それは理にかなった内容なのではと感じます。
また、大学での主副専攻や日本語教師養成講座420時間修了者の場合は、教育実習や筆記試験①が免除となるなど妥当な判断のような気がします。
また、これまで資格等を持っている人たちに対して、それが簡単に撤廃されることも普通は考えられないことだと思いますので、これから日本語教師関連の資格を取られる方も引き続きそれらを取られて、それを使って今後公認日本語教師の資格を取ることも十分普通に考えられる事なのではと感じます。
今回の概要案で発表になった変更点で気が付くのが
1)教育実習
2)熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する筆記試験②
が増えたことが挙げられます。
これらに共通して言えることは、いかに教えることができるかどうかが強化された感がある気がしています。これは勝手なジャパセンの感じ方なのですが、もともと日本語教師関連の資格では、きちんと教えることができないのではと感じていました。
それは、ジャパセンは、有給日本語教師インターンシップのプログラムを持っているのですが、このプログラムに参加する条件として、日本語教師関連の資格を保持していることという事ですが、日本語教師関連の資格をお持ちであれば、日本語教師として就職活動をしたり働くことができるので、わざわざ、プログラム費用を払って教える経験をするインターンシップに参加することもないはずなのです。
ところが参加さる方は、ほぼ100%、資格はあるものの教える自信がないとおっしゃり、そのためにこの有給日本語教師インターンシップに参加されるのだそうです。
ジャパセンでは、それはもったいないと思い、ジャパセンで運営している通学の日本語教師養成講座は420時間は、実践重視の講座仕立てとしており、文化庁の新ガイドラインに当然則っていますが、420時間の内半分(日本の同機関は通常40から60時間程度が実習)くらいを模擬授業やその評価、また併設の日本語学校に通学するオーストラリア人日本語学習者相手に毎週のように授業をして頂くなど、いかに教壇で学習者相手に指導経験をして頂くかにも時間を先焦点をあてて、対応をしています。
従って、卒業後は即戦力として自信をもって日本語教師として活躍できるようにしています。よって、有給日本語教師インターンシップのプログラムに行かれる方は基本的にいません。
今回の公認日本語教師の資格を取るためには、資格取得もさることながら、その教えるという実践をどう身につけるかがとても大事になるのではとより感じたところです。
この事は実際日本語教師としてやっていくには、当たり前のことの様な気もしていますし、冒頭で話している通りに今回文化庁が話している
『日本語教師の資格及び日本語教育機関における日本語教育の水準の維持向上を図るための仕組みの制度化に当たっての大きな方向性を提示し、その実現を通じて日本語教育の質の更なる向上を目指すものです。』
事にも合致した内容ではないかと思っていますが、現実はなかなかそうでき切れていないのだと思いますので、今後は、いかに教えていくかの実践のところも、是非、皆さん心掛けて対応をされるといいのかなと感じます。
現在は、コロナ禍の事があるので、日本から参加される方がおらず、通学での日本語教師養成講座420時間は最少催行人員に達せず、開講ができていませんが、引き続きこの講座含めて、ジャパセンではいい日本語教師育成のために尽力していきたいと思っています。
いかがだったでしょうか。今日は、国家資格公認日本語教師に関しての概要案が、発表されましたので、それに関連する内容をお知らせしました。今後もまだ議論は続きそうですが、これまでの議論を重ねてきたことによる一定の方向性が、示せたとても大事な内容だったのではないかと感じます。
日本語教師を目指している方々は、この法案が施行後、微調整はある可能性はあるものの、引き続き日本語教師関連の資格を取られることは問題なく、そして大事なことは、いかに教えることができるかという事がより必要となる傾向なのかなと感じます。
つまり、現在資格をお持ちの方も今後検討されている方々も、いかに教えていくかを念頭に入れながら日々の学習などを高めて行って頂ければと思います。
因みに、公認日本語教師の資格を取ることが必ずしも必須であるとも限りません。それは、いろいろなケースで日本語が指導されていますし、海外で教えたり、オンラインで教えたりと、指導の方法は様々です。従って、上記ばかりを必要として動かなければならないという事で今回ブログ記事を挙げたのではなく、今日は、概要案の資料が発表となったので、これまでの事も含めてまとめる意味でお知らせをしました。
公認日本語教師の資格にご興味のある方はどうぞご参考下さい。いずれにしても皆さんの状況は異なると思いますし、個々のプラン立ても異なると思いますので、今後も良い形でアドバイスができるように動いていければと思います。どうぞお気軽にお問合せください。
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ジャパセンの日本語教師養成講座420時間とは
日本語学習者用の教科書付き!通信で日本語教師養成講座420時間
ジャパセンの母体は、留学エージェントとして運営してきています。ただ、単なる語学留学のみならず、立ち上げ当初から日本語教師、日本語という切り口でプログラムを運営してきており、それが、世界10か国に派遣をしている日本語教師インターンシップです。
その流れをくみ、留学会社でありながら、日本語教育に力を入れ、現在では、日本語教師を育成する日本語教師養成講座420時間を開講していますし、また、オーストラリアでは、日本語学校を運営しています。
従って、日本語教師として、日本語教育として必要な情報を多く兼ね備えていますし、その情報を基に皆さんのご希望に沿って案内をさせて頂いています。
オーストラリアはシドニーに、日本語学校や日本語教師養成講座機関(通学と通信)を持っていますが、日本には東京と大阪にオフィスを持っているので、日本でもオーストラリアでもサポートをさせて頂いています。
これから、日本語教師を目指したい、経験を積んでみたい、海外の日本語教育現場はどうなっているのか確認してみたいなど、日本語教師や日本語教育に関わることで何かあれば、ジャパセンでアップしているブログ記事やホームページなど参考に、何かあればどうぞお気軽にご相談ください。適切な内容を紹介させて頂ければと思います。
【ジャパセン(BBI)が適用する日本語教師養成講座420時間】
通学コース: BBICシドニーで日本語教師養成講座(全11週間)
通信コース: 通信で日本語教師養成講座
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ジャパセンは、留学会社でもあるので、一般英語、J-shineなどの英語教師の資格、ケンブリッジ検定試験、IELTS、ワーキングホリデーの方用のお得なコースなどの英語学校の紹介はもとより、上記の様な専門学校も対応をしています。ビジネス系の学校に行きたい、手に職系の学校に行きたい、永住権につながるコースの選択など、皆さんの現状と目的に沿った学校紹介をしています。
また、ジャパセンは、オーストラリアのTOEIC公式テストセンターに認定されており、TOEIC公式テストの運営や点数アップのためのTOEIC集中講座、オーストラリアでも加入ができる留学生保険・OSHC学生保険の代理店、帰国後の就職に向けての各種インターンシップ、日本の人材紹介会社、ホームステイの独自手配など留学に必要な多くの事を手掛けています。また、日本語教師を育てるための日本語教師養成講座を開講、オーストラリア人日本語学習者への日本語学校運営及び日本への留学についても取り扱っている会社です。
必要に応じてどうぞご利用くださいませ。
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通学コース: BBICシドニーで日本語教師養成講座(全11週間)
通信コース: WJLC通信で日本語教師養成講座
≪ジャパセン(BBI)の学校部門≫
〇 ジャパセンのTOEIC集中講習及びTOEIC公式テストセンター
〇 日本語教師養成講座420時間
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