オーストラリアで働きたいと思っていても「英語ができないから」「資格がないから」と諦めてしまう方は少なくありません。
しかし、オーストラリアには日本人の強みを活かせる仕事や資格がなくてもできる仕事、日本で取得した資格をそのまま活かせる仕事があります。
本記事では、オーストラリアで日本人に人気の職種や求人の探し方、採用に有利になる資格について詳しく解説しています。
「オーストラリアで働きたい」「働きたいけどどうすれば良いかわからない」と思っている方は、ぜひ最後までお読みください。
日本人がオーストラリアでも就職しやすい人気の仕事には、日本語を話せることや日本での経験が活かせる仕事がいくつもあります。
ハードルは上がりますが、現地企業での仕事や専門的な資格を活かせる仕事も人気です。
オーストラリアでは英語ができないと仕事に就けないと思われがちですが、英語が苦手でも就ける仕事はあります。
ジャパニーズレストランのキッチンやホテルのクリーナー、ツアーガイドは英語で接客する機会が少なく英語が話せない方でも採用される可能性が高い職種です。
ファームジョブとは、オーストラリア郊外にある農園でフルーツや野菜の収穫を行う仕事です。
オーナーの指示さえ理解できれば一人黙々と作業することが多いため、高い英語力や資格は必要ありません。
ただ、キッチン・クリーナー・ファームジョブなど英語を使わない仕事は、英語を必要とする仕事に比べると給与が低い傾向にあります。
低賃金ではありますが「効率を上げる」「日本人ならではのホスピタリティを提供する」など努力していけば、賃金が上がる可能性が広がるでしょう。
現地にある日系企業で働くという選択肢もあります。
日系企業では駐在員以外に現地で働ける日本人を探すケースが少なくありません。
日系企業の求人は、一般的な求人サイトで検索できます。
日系企業は、主にシドニーやメルボルンなどのオーストラリア都市部に海外支店を置いています。
日系企業への就職を考えているのであれば、海外支店が多く存在する都市部に住むとチャンスが広がるでしょう。
就職の難易度は上がりますが、オーストラリア人と同じく現地の企業で働くことも可能です。
現地の企業にはオーストラリア人も応募するため、ビジネスレベルの英語力や現地の人に劣らないスキルや職歴が必要です。
英語力やスキルが足りないと感じる場合は、現地の学校に通うことも検討してみましょう。
現地の専門学校やTAFEでは、仕事に必要な専門知識やスキルを短期間で身につけられます。
学校によってはインターン制度や仕事探しのサポートなどがあるため、求人サイトから直接応募するよりも現地で就職できる可能性が高まるでしょう。
看護師・保育士・美容師など専門的な資格を活かした仕事は、高いスキルが求められるものの給与が高く人気の職種です。
オーストラリアには美容師の国家試験はなく、スキルさえあればすぐにでも働けます。
保育士や看護師は、学歴や英語力の有無によって資格の取得方法に違いがあります。
例えば「大卒」「正看護師の資格」「IELTS 7.0以上の英語力」があれば、オーストラリアの学士号課程を修了せずとも看護師の資格が取得可能です。
学歴や英語力が足りない場合は、オーストラリア国内で専門学校やTAFEに通って資格を取得するのがおすすめです。
オーストラリア | 日本(東京) | |
最低賃金 | 23.23豪ドル(約2,206円) | 1,072円 |
平均年収 | 94,000豪ドル(約893万円) | 414万円 |
オーストラリアと日本(東京)の最低賃金や平均年収を比較すると、オーストラリアは日本のほぼ倍の金額であることがわかります。
しかも、最低賃金は土曜日が1.2倍、日曜日が1.5倍、祝日は2倍と割り増しされ、早朝や深夜に働く場合には手当がつきます。
オーストラリアの時給はもともと高い上に、週末の割り増しや手当を支払わなければならないと定められているため世界的にみても稼ぎやすい国といえるでしょう。
そのため、オーストラリアに出稼ぎに行こうと考えている日本人が近年増えています。
ただ、給与が高い分物価も高いため、貯金を増やすには「自炊する」「家賃が安い場所に住む」など工夫が必要です。
参考:Fair Work Ombusman、Australian Bureau of Statistics、東京労働局
※2023年8月の豪ドル円レート(1ドル = 95円)で計算
オーストラリアで日本人でも働ける仕事を探すには、求人サイトで探す、日系企業の海外支店を探す、近くのお店に直接応募する、紹介してもらうなどの方法があります。
日本での仕事探しと同じくオーストラリアにも求人サイトがあります。
求人サイトは地域・職種・給与などの条件を指定して仕事を検索できるため、効率よく仕事を探せるでしょう。
日本語で検索できるオーストラリアの求人サイトには、以下のようなサイトがあります。
これら3つのサイトは日本人向けのサイトのため、英語が苦手な方向けの仕事も豊富に掲載されています。
求人サイトは多くの方が利用するため、人気の職種はすぐに埋まってしまうかもしれません。
仕事を探す際は毎日チェックし、希望の仕事が見つかったらすぐに応募できるよう準備をしておきましょう。
日系企業の海外支社での求人を探すという方法もあります。
日本と友好関係が良好なオーストラリアには、以下のような商社やメーカー、会計事務所、観光業者などさまざまなジャンルの企業がオーストラリアに進出しています。
日系企業であれば、日本語話者として強みを活かして働けるでしょう。
しかし、日本人であるだけでは簡単には採用されないのが現状です。
日系企業とはいえ、就活の際には「自分に何ができるのか」をしっかりアピールできるようにしておきましょう。
働きたいと思ったお店や会社に履歴書を持って直接応募する「飛び込み」という方法もオーストラリアではよく使われます。
空振りに終わることも多いかもしれませんが、タイミングが合えば即採用してもらえるケースもあります。
飛び込みをする際は、営業をしているお店側の負担にならないよう配慮が必要です。
履歴書はあらかじめ用意し、自分のアピールポイントをすぐに伝えられるようにしておきましょう。
人との繋がりを重視するオーストラリアでは、知人から仕事を紹介してもらえるケースが少なくありません。
知人からの紹介であれば、企業の内情や給与をよく理解した上で働き始められます。
また、企業側も信頼できる人からの紹介であれば採用しやすいというメリットがあります。
知人から仕事を紹介してもらうには人脈が大切です。
学校の友達やシェアメイト、ホストファミリーなどには自分が仕事を探していることを積極的にアピールしましょう。
オーストラリアには仕事に必要な知識やスキルを身につけられる職業訓練校が多数あります。
職業訓練校は2種類あり、私立の学校を専門学校、公立の学校をTAFEと呼びます。
専門的な資格取得を目指すなら、オーストラリアの専門学校やTAFEに通うのがおすすめです。
専門学校やTAFEには実際の職場に近い環境や設備が備わっており、実践的なスキルの習得が可能です。
コース修了後にはインターンや求人紹介をしてくれる学校もあり、そのまま就職につながるケースもあります。
また、コースによっては卒業ビザを取得できるためオーストラリアに長期滞在できる可能性も広がるでしょう。
オーストラリア留学エージェントのタビケン留学は、仕事探しのサポートを無料で行っています。
タビケン留学では履歴書の書き方マニュアルやテンプレートの提供、求人サイトの紹介やサイトの見方の共有などが可能です。
タビケン留学がサポートした方の中には現地就職に成功された方も多数いらっしゃいます。
履歴書の書き方がわからない方や仕事探しに不安がある方は、ぜひ経験豊富なタビケン留学へご相談ください。
※お仕事の紹介や斡旋は行っていません。
タビケン留学がサポートし現地就職された方は、以下のような職業に就かれています。
これらの職業はオーストラリア国内で人手不足といわれており、就職につながりやすい職業です。
就職された方の多くは専門学校やTAFEを卒業し資格を取得されています。
資格やスキルを取得すれば、就活はもちろんビザを取得するときにも有利になる場合があります。
オーストラリアでの就職を考えている方は「人手不足の職種を狙う」「学校で資格を取る」ことを視野に入れておきましょう。
オーストラリアで仕事を探すのであれば、英語系・IT系・経理系などの資格を取得しておくと良いでしょう。
また、美容師や調理師など手に職をつけられる資格やスキルを取得するのもおすすめです。
日本人がオーストラリアで仕事を探す際に持っておきたい資格の中で重要なのが英語力です。
日本ではTOEICやTOEFLが一般的ですが、オーストラリアではIELTS(International English Language Testing System)という試験のスコアが重視されます。
IELTSは、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの4つの能力を測る試験で、各スキルは1〜9まで0.5刻みで採点されます。
オーストラリアでの就職を目指すのであれば、学校に入学する際に求められるレベルのIELTS5.5を目指しましょう。
IT・WEB系の仕事に就きたいのであれば、以下のような資格を取得しておくと良いでしょう。
日本の資格なのでオーストラリアの就職で生かせる可能性は低いですが、ITの基礎知識を身につける意味では十分に役立ちます。
ITパスポートや基本情報技術者などは、ITに関する基本的な知識・技能が問われる国家試験です。
特に、ITパスポートはプログラマーやシステムエンジニアを目指す人にとって「登竜門」と呼ばれている試験で年間24万人もの人が受験しています。
さらに上位資格を目指すのであれば、マイクロソフトやオラクルの認定資格を取得しましょう。
ただ、海外では資格よりも実務経験や実績が重視されます。
応募する際は、資格だけでなく自分に「どんなことができるのか」をアピールできるようにしておきましょう。
会計や経理系の仕事に就きたい方におすすめなのが、以下のような資格です。
日本の資格なのでオーストラリアの就職で生かせる可能性は低いですが、会計・経理の基礎知識を身につける意味では十分に役立ちます。
簿記やFPの概念や知識は全世界共通のため、オーストラリアでの就活時に活かせる資格です。
専門学校やTAFEでコースを受講する場合でも、あらかじめ日本語で簿記やFPの勉強をしておけばスムーズに授業の内容を理解できるでしょう。
さらに高度な資格であるCFP・税理士・US CPA(米国公認会計士)などは、海外でも広く認知されている資格のため大きなアドバンテージになります。
ただ、オーストラリアでは資格があることよりも実績が重要視されるので「今までどんなことをしてきたのか」をうまくアピールできるよう準備が必要です。
専門的な知見やスキルを持つと証明できる資格は、以下のような資格です。
日本で美容師・保育士・調理師をしていた経験や資格があれば、現地で資格を活かして働けます。
美容師の場合、オーストラリアは日本のような国家試験はなくトライアルさえ合格すればすぐに働き始められます。
保育士や調理師もパートタイムであれば仕事を見つけることは難しくはありません。
ただ、ビジネスビザや永住権を目指す場合は専門学校やTAFEへ通いオーストラリア国内の資格を取ることも検討しましょう。
オーストラリアで日本人が仕事をしていく上では、仕事の結果が重視される、残業はしない、お互いの文化を尊重するなどの点を理解しておくことが大切です。
日本企業の給与体系では勤務年数が多くなるほど給与が増えるのが一般的ですが、オーストラリアでは仕事の成果によって給与が決まります。
仕事ができれば給与は増えますが、できなければ当然下がってしまいます。
一見厳しく思えるかもしれませんが、結果によって判断されるオーストラリアの職場は勤務年数・年齢・性別に関係なく平等にチャンスがある環境といえるでしょう。
オーストラリアではサービス残業という概念がありません。
なぜなら、残業をするのは有能ではないという証明、残業をさせてしまうのも上司として適任でない証明になってしまうという考えがあるからです。
オーストラリア人は、ワークライフバランスを非常に大切にしています。
そのため、定時前に帰る準備をし、定時ぴったりに帰宅する人も少なくありません。
オーストラリアでは、年間約4週間の有給休暇をもらえるのが一般的です。
無給と有給の休暇がありますが、産休や育休も取得できます。
有給休暇はすべて消化するのも当たり前で、有給休暇が残っていると上司から声をかけられることもあります。
オーストラリアでは「従業員は休暇を取る権利がある」という考えが根付いているため、誰でも休暇が取りやすい環境です。
オーストラリアは移民が多く、さまざまな国からきた人が同じ会社で働いています。
そのため、出身国の文化的な違い、宗教上の理由によりお互いの考え方がすれ違うこともあるでしょう。
例えば「やらなければならない仕事であれば残業してでも終わらせる」というのが日本人の考えですが、オーストラリアでは「仕事が残っていても定時に帰る」というのが一般的な考え方です。
日本人にとっては仕事が進まず、ストレスを感じることもあるかもしれません。
逆に、現地では当たり前でも日本ではありえないこともあるため配慮する必要があります。
ここでは、オーストラリアで仕事がしたいと考えている日本人のお悩みに回答していきます。
英語ができない状態でもオーストラリアで仕事を見つけることは可能です。
ジャパニーズレストランやクリーナーなどの仕事であれば高度な英語力を問われることは少ないでしょう。
ただ、難しい英語をあまり使わない職種は給与が低いことが多いため注意が必要です。
日本人でも仕事を探しやすいエリアは、シドニー・メルボルン・ブリスベンのような都市部です。
都市部は人口が多く求人が豊富で、その上賃金が高い傾向にあります。
特に、シドニーは「求人数が多い」「職種の幅が広い」「日系企業が多い」などの理由から初めて海外で仕事探しをする方におすすめの都市です。
英語力に自信がない方や資格を持っていない方でもオーストラリアで働くことは可能です。
給与の高い仕事や現地採用を目指すのであれば、現地の学校に通い資格やスキルを身につけてから就活する道も検討しましょう。
ただ資格やスキルを身につけたとしても、初めての海外での仕事探しでは履歴書の書き方や仕事の探し方など戸惑うかもしれません。
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