オーストラリアに長期間滞在するためには、滞在目的に応じたビザを取得する必要があります。
例えば、滞在目的がビジネスの場合、滞在者は就労ビザを取得しなければなりません。
そして、就労ビザは1種類だけではなく、滞在期間や就労形態によってどの就労ビザを申請するか選択する必要があります。
今回は、複数種類あるオーストラリアの就労ビザについて、それぞれの申請要件や費用などを紹介します。
就労ビザを取得する際の審査内容や申請の流れ、そして就労ビザの取得に関する質問もまとめて取り上げるため、ぜひ最後までご覧ください。
オーストラリアで仕事をするにあたって必要な、労働ビザの種類について解説します。
申請費用などの情報もまとめて取り上げるため、就労ビザの取得を検討している方はぜひ参考にしてください。
正式名称 | Temporary Work(Short Stay Specialist)visa |
Subclass | 400 |
申請料金 | 405豪ドル(約38,880円) |
有効期限 | 原則3ヶ月 |
最大滞在期間 | 6ヶ月 |
申請場所 | オンライン |
詳細 | Australian Government |
Temporary Work visaは、短期間の継続しない就労目的などで渡航する方が申請するビザです。
短期間の継続しない就労する方の例として、オーストラリアで開催する大会に参加するアスリートやテレビクルーなどが挙げられます。
オーストラリア国外からのみ申請可能で、ビザ発給後は6ヶ月以内に入国しなければなりません。
※1豪ドル=96円で換算
正式名称 | Temporary Work(International Relations)visa |
Subclass | 403 |
申請料金 | 355豪ドル(約34,080円) |
有効期限 | ビザ発給通知で指定された期間 |
最大滞在期間 | 2年 |
申請場所 | オンライン |
詳細 | Australian Government |
Subclass 403のTemporary Work visaは、外交関連の短期労働を目的とした方が申請できるビザです。
例えば、政府が運営する機関で働く場合や、外交官ビザ保有者の使用人として働く場合が外交関連の短期労働に該当します。
有効期限は申請内容によって異なり、ビザ発給時に通知されるため忘れずに確認しておきましょう。
※1豪ドル=96円で換算
正式名称 | Temporary Activity visa |
Subclass | 408 |
申請料金 | 405豪ドル(約38,880円) |
有効期限 | イベントの期間による |
最大滞在期間 | 4年 |
申請場所 | オンライン |
詳細 | Australian Government |
Temporary Activity visaは、オーストラリアに長期滞在しながら活動する、一時就労者が取得する申請するビザです。
該当する職業として、スポーツ活動従事者やフルタイム宗教活動家、エンターテイメント関係者などが挙げられます。
ビザを申請する際は、自身が有しているスキルを証明するための書類などを用意しなければなりません。
※1豪ドル=96円で換算
正式名称 | Short-term stream | Medium-term stream |
Subclass | 482 | 482 |
申請料金 | 1,455豪ドル(約139,680円) | 3,035豪ドル(約291,360円) |
有効期限 | 原則2年 | 4年 |
最大滞在期間 | 4年 | 4年 |
申請場所 | オンライン | オンライン |
詳細 | Australian Government | Australian Government |
Temporary Skill Shortage visaは、雇用主が求めているスキルを有した外国人労働者に与えられるビザです。数種類ある中で日本人が渡豪する際に申請できるのは、主にShort-term streamとMedium-termの2つとなります。
Short-term streamはビザの更新は1回限りで、4年が上限です。提出が求められているIELTSのスコアは、5以上かつ各項目で4.5以上なければなりません。
一方のMedium-termは何回でも更新ができ、有効期間中は何回も入出国可能です。
また、雇用主が同意した希望者は、3年後に永住権の申請もできます。
※1豪ドル=96円で換算
オーストラリアの就労ビザを取得するためには、必要書類を用意した上で審査を通過しなければなりません。
就労ビザの具体的な審査内容について、順番にチェックしていきましょう。
就労ビザの審査は、就労者のみならず雇用主も対象となります。
具体的には、Standard Business Sponsorと承認された企業か否かがポイントです。
そのため、審査の際は本人申請書類のみならず、現地の企業が用意すべき手続き書類も多数あります。
審査時のチェックポイントは、事業内容や企業の将来性、従業員の構成などです。
オーストラリア人を多く雇っている企業が、オーストラリア人では補えない業務を担う人材を採用するためにビザの申請をしていると判断されれば、審査の通過は難しくありません。
就労ビザを申請するにあたって、職種が移民局が定めた職業リストの中にあるか否かも審査のポイントになります。
リストは最大2年間の就労が可能なSTSOL (Short Term Skilled Occupation List)と、最大4年の就労が可能なMLTSS (Medium and Long Term Skilled Occupation List) の2種類です。
リスト名 | 職業の一例 |
STSOL | ・Aquaculture farmer ・Manufacturer ・School principal |
MLTSS | ・Construction Project Manager ・Nursing Clinical Director ・Artistic Director |
ちなみに、永住権の申請はSTSOLの取得者は不可で、MLTSSの取得者は可能です。
就労ビザを申請する就労者の主な審査ポイントは、以下の通りです。
英語力を証明する際は、IELTSのスコアが用いられます。
IELTSのスコアが各項目5以上であれば、問題なく審査を通過できるでしょう。
犯罪歴については、10年以内に1年以上滞在していた国すべての経歴がチェックされます。
健康状態や精神状態は、オーストラリア大使館が指定した病院で受診した結果のみが有効です。
最新の指定病院の情報はオーストラリア移民局の公式HPから確認できるため、必ずチェックしておきましょう。
オーストラリアの就労ビザを申請する際、さまざまな書類を用意しなければなりません。
申請までに準備しておくべきもの、任意で求められるものなどについて紹介します。
申請までに用意しておくべき書類は、以下の通りです。
身分証明書は、パスポートのコピーを用意してください。
資金の証明ができる書類は雇用契約書や銀行取引明細書、その他財政状態を証明できるものが該当します。
銀行の取引明細書を取得する場合は、銀行の窓口に依頼しましょう。
家族がいる方は、パートナーや扶養家族の身分証明書が必要です。
家族の関係を証明する書類として、婚姻証明書や家族関係登録証明書などの提出を求められる場合もあります。
申請するビザの種類や申請内容によっては、提出が必要になる書類もあります。
就労ビザを申請する際、過去に犯罪を起こしていないか調べるために、犯罪経歴証明書の提出を求められる方もいます。
その場合、警視庁やオーストラリア連邦警察で証明書を発行してもらいましょう。
健康診断の受診が必要な方は、オーストラリア大使館が指定した病院で健康診断を受けてください。
また、任意で申請補助の依頼も可能です。
登録済み移住エージェントや弁護士、その他許可された方に申請補助を依頼しましょう。
オーストラリアの就労ビザを申請する手続きは、オンライン上からでも可能です。
以下、オンラインで就労ビザを申請する際の手順になります。
IMMIアカウントを取得する際は、電話番号やメールアドレスが必要です。
アカウント取得後は、オーストラリア政府の公式HPで必要書類をアップロードします。
また、就労ビザを申請するにあたって、家族やパートナーがいる場合は彼らの申請も忘れずに行いましょう。
付与が完了すると、以下の3つが通知されます。
ちなみに、ビザ申請が却下された場合は理由が伝えられます。
オーストラリアの就労ビザを申請するにあたって、いくつか押さえておきたいポイントが存在します。
具体的にどのような点に注意すればよいか、順番に解説します。
就労ビザの申請をする方は、自分以外の家族やパートナーもオーストラリアへ連れて行けます。
同行する人数分の必要書類を用意して、就労ビザの申請をしましょう。
健康状態や犯罪歴に問題がなければ、同行の許可が出るはずです。
ただし、申請書に含まれる家族はオーストラリアでの就労、または就学を許可されていません。
現地で仕事をしたい方や専門教育を受けたい方は、別途申請を行いましょう。
オーストラリアから就労ビザの更新をする場合、ビザの発行費用とは別に追加料金を支払わなければなりません。
追加料金は700豪ドル(約67,200円)で、2回目以降のビザ申請において、就労ビザを含むすべての種類のビザに適用されます。
ただし、追加料金が必要になるのはオーストラリアからビザの更新をする場合のみです。
日本国内からビザの更新を申請する方は、ビザの追加料金を支払う必要はありません。
※1豪ドル=96円で換算
タビケン留学は、オーストラリアを含む世界100以上の国と地域にある教育機関の正式出願窓口です。
現在就労ビザの手配は受け付けていませんが、留学やワーホリであれば、ビザの申請から学校の手配まで各種渡航準備のサポートが可能です。
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ちなみに、タビケン留学の留学エージェントによるサポートは基本的に無料です。
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最後に、オーストラリアの就労ビザについてよくある質問を紹介します。
就労ビザの申請に関する疑問点をあらかじめ解消し、スムーズにビザを取得できるようにしましょう。
ワーホリビザなど、一部のオーストラリアのビザには年齢制限が設けられていますが、就労ビザに年齢制限は存在しません。
ただし、専門知識やスキルを有しているなど、特別な経歴がない方は高齢になるにつれて就労ビザの取得が困難になります。
オーストラリアの就労ビザを取得するにあたって、学歴は特に求められません。
現地で従事する仕事をこなす知識やスキルがあると判断されれば、就労ビザの取得は可能です。
ただし、スキル取得に向けた学校へ入学、または編入する際に大卒や高卒などの学歴が必要なケースがあります。
その場合は、最終学歴の卒業証明書などを英文で用意しましょう。
オーストラリアの就労ビザは、申請から取得まで約1ヶ月程度かかります。
ただし、書類の不備や審査内容に問題があった場合、ビザの取得に1ヶ月以上かかる可能性も否定できません。
万が一渡航日までにビザが取得できなければ、オーストラリアへの入国すらできなくなります。
そのため、就労ビザの申請は渡航日の数ヶ月前から進めましょう。
オーストラリアの就労ビザの滞在年数は、取得する就労ビザの種類によって異なります。
主な就労ビザの滞在年数は、以下の通りです。
ビザの種類 | 滞在年数 |
Temporary Work(Short Stay Specialist)visa | 6ヶ月 |
Temporary Work(International Relations)visa | 2年 |
Temporary Activity visa | 4年 |
Temporary Skill Shortage visa | 4年 |
就労ビザの滞在年数は、条件を満たせば4年まで延長できるものもあります。
オーストラリアの就労ビザの内、中期就労ビザ(Subclass482)を取得している方は、永住権の申請が可能です。
もちろん、すべての中期就労ビザの取得者が永住権を申請できるわけではありません。
就労ビザを取得した上で、2年間のフルタイムでの就業経験がある、給料の水準を満たしているなどの条件を満たしている方が永住権の申請ができます。
ワーホリとは、協定を結んだ2国間において一定期間の休暇を過ごす活動、および滞在費を稼ぐための就労を認める制度です。
特に取得するビザの種類に指定はないため、就労ビザを取得してオーストラリアでワーホリをしても問題ありません。
ただし、就労ビザは仕事が決まっていないと取得ができない、発行まで時間がかかるなど、取得条件の難易度はワーホリビザよりも高いです。
そのため、ワーホリが目的の場合は素直にワーホリビザを取得するのをおすすめします。
オーストラリアワーキングホリデーのビザ申請方法に関する詳しい情報を見る
タビケン留学では、現在就労ビザの手配に関するサービスは提供していません。
しかし、就労ビザの取得要件を満たすスキルが身につく学校の紹介は可能です。
留学やワーホリが目的の渡航であれば、タビケン留学によるビザの申請や学校の手配など、各種サービスも提供できます。
ちなみに、タビケン留学のサービスは一部を除き、基本的に無料で利用可能です。
公式サイトでは、LINEによる留学相談や無料カウンセリングも受け付けています。
オーストラリアへの渡航に関する不安や疑問があれば、ぜひ一度問い合わせてください。
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