Y子
31歳。ものごとをあんまり深く考えていないのでストレスは少ない。自分の身に危険が迫ると恐怖のあまり脳がヒートしてしまい、笑い出してしまうクセがある。以前バンジージャンプをした時、飛び降りた瞬間からケラケラ笑っていた。お化け屋敷でも笑い出すので、お化けにビックリされてしまう。19歳でメイクアップアーティストに憧れて専門門学校へ。その後ファッションショーなどの現場で働くが、給料が安すぎて、家の電気、ガス、水道を止められる。それでもコンビニのトイレや銭湯に通いながら粘り強く続けるが、毎日ツナ缶だけで生活していたため、体重が40kgを切ってしまい最後は栄養失調で倒れてしまうという経験を持つ。彼氏ができると何よりも優先してしまうため友達はほぼいないという残念なタイプ。現在セカンドWHでシドニー滞在中。
人は一生の中で何回くらい生活のスタイルが変わるのだろう。学校へ入った時、社会人になった時、引越しをした時などの節目節目で生活のスタイルは変わってくるもの。低血圧で早起きが苦手な人でも、組織に属したらルールに従わなければいけない。遅刻しないように自分でなんとかしなければいけない。しかしどんな苦手なことでも続けていれば体は慣れてくるもので、気がつけば目覚まし時計がなくても早起きできるようになったりする。また、大都会で生きてきた人でも、まったくビルもない田舎に数日間いればそこでの生活が普通に思えてくる。生活のスタイルが変化するということは、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなって、 新しいことがどんどん当たり前に変わっていくのだ。一つだった物の見方が二つ、三つへと増えていくことでもあるので、そのような変化は決してマイナスではないと思う。ここで私が体験している生活スタイルは、生まれてから今まで経験しているものとはまったく違う。早起きが嫌いな私でも、朝陽が昇る前の空気が心地よく感じるようになっている。初めて体験する田舎暮らしも今では当たり前のものになってきた。そんなファームでの生活が一体どんなものなのか、少し紹介しようと思う。
●1日の流れ
起床は早朝というかまだ日が昇らない時間。車を持っていれば自分で作業場へ向かう。通常は住んでいる家の前やキャラバンパークの前で、オーナーに車でピックアップ(有料)してもらう。ここで寝坊などして遅刻をしたら置いてかれるし、オーナーの信用もなくなる。作業への持ち物は、ビニール手袋、長ぐつ、日焼け止めなど。汚れてもいい作業着がお勧め。以前ネギ抜きの作業で白いワイシャツとお洒落なブーツを履いている人がいたが、ドロだらけになっていた。屋外の作業であれば、帽子、日焼け止め、タオル、水は必須。作業時間は時期や収穫量など、その時の状況によってバラバラ。3時間の日もあれば10時間の日もある。大抵は昼過ぎに終わり、作業の証明書を受け取って帰る。その後は自由時間。
●娯楽
インターネット状況は無線LANが飛んでいないのでモデムを購入しなければ使えない。インターネットを使わない場合でもパソコンかDVDプレイヤーを持っていくことをお勧めする(田舎すぎてすることがないため)。図書館が近くにある場合は、無料でパソコンが使えるし、DVDを借りることができる。市営プールは$2くらいで入場できるので暑い日はお勧め。
●食材
出荷できない野菜を持って帰れるが毎日だと飽きてしまうので、他の作業をしている人と野菜や果物を物々交換する。キャラバンパークでは100人近くの人たちがいろんなファームで働いているため、ゲットできる野菜や果物もそれぞれ。ジャガイモ、レタス、トマト、トウモロコシ、マンゴー、バナナなど種類が豊富なので野菜や果物を買うなんてとんでもない話。その他はスーパーで調達するが、日本の食材はないので、腐らない調味料は持って行った方が良い。住む家の場所によっては、歩いてスーパーに行けないが、ファームのオーナーが車で連れていってくれることもある。
●住居(シェアハウス、キャラバンパーク)
シェアハウスではほぼ2人部屋でキッチン、バス、トイレは共同。キャラバンパークはバス、トイレ、洗濯機(有料)は公衆だが、キッチン(冷蔵庫)はキャンピングカーに付いている。どちらもエアコンはなし。個人的にはキャンピングカーの方が楽しい。しかし、虫の出没率はキャンピングカーがダントツ。一番楽しいのは夕食時のキャラバンパーク。住民は多国籍なのでいろんな国の人と出会えるし、仲良くなればそれぞれの国の料理を食べることができる。一番印象的だったのは、モリシャス(アフリカの近く)人が作ってくれたカレーで今まで食べたことがないほどの辛さのものを右手ですくって食べたこと。手がヒリヒリして痛かった…。夜は比較的早く、みんな9時頃には寝てしまう。
これが基本的なファームの生活。小さい頃田舎暮らしをしていたおばあちゃんと過ごす時間が多く、冬はみかん畑で収穫の手伝いをしたり、庭の畑で育てていた野菜に水をやったりしていた。そのおかげでここでの生活にもすんなり馴染むことができたのだ。引越しが好きな私は、今までいろんなところで生活をしてきたが、このストレスのない生活スタイルが一番合っているのかもしれない。
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