来年が最後?!英語を教える資格TESOLショートコース
TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)は、英語を母語としない人へ英語を教える資格です。12歳以上の英語学…
難易度:★★★☆☆ | 所要時間:1時間
皆さん、こんにちは。
本日も快晴のシドニーです。
今日は、シドニーの「レッドファーン」というかなりドープなエリアに行ってきました。これから先何か楽しいプロジェクトに絡めるかもしれません。
さて、皆さんはオーストラリアのルーツをご存知ですか?
今日は、折角レッドファーンに来たので、オーストラリアという国について、先住民であるアボリジニについて、ちょっと深い部分を考えてみたいと思います。
歴史という、ちょっとセンシティブな部分の話になるので、、興味のある人だけ読み進めて下さい。
オーストラリアの歴史は二百数十年という認識かもしれませんが、実はオーストラリアのアボリジニ文化は世界で最も古い歴史を持つ現存する文化だと言われています。
アボリジニの先祖がオーストラリア大陸に上陸した時期は5万年〜12万年以上前だと言われており、1万8千年前までは大陸の形も違い、ユーラシア大陸から飛び石のようにオーストラリア大陸まで島々により連なっていたそうです。
現在よりもはるかに渡りやすい地域だったと考えられていて、大陸やインドの方から人の流入があったそうです。
それから現在のオーストラリア大陸の形になり、それ以降、1700年代ヨーロッパ人の到来までは、オーストラリアは外界から隔絶された場所でした。
その間、オーストラリア全土にアボリジニの文化は広まり、ヨーロッパ人がオーストラリアを「発見」した段階では、50万人〜100万人のアボリジニが生活し、言語だけでも250種、部族数は700種を超えるまでに広がっていました。
それだけ独自の発展をしてきたオーストラリアのアボリジニ文化ですが、ヨーロッパ人が入植した事で大きく歴史が変わります。いわゆる白豪主義による悲劇の時代が始まるのです。
この辺りの歴史については、是非、皆さんにも調べて頂きたいと思いますが、どれほどひどいかと言うと100万人いたアボリジニの人口が1920年頃にはたったの7万人まで減少したほど。
その当時の政策の一つが有名な「Stolen Generations」と呼ばれるもので、語り継がれています。今でもYouTubeでドキュメンタリーが見ることができますので「Our Generation(2010年制作、Our Generation Film)」で調べてみて下さい。英語のものですが、十分理解できるものだと思います。
そんな2世紀におよぶ悲劇の時代は、現在のアボリジニの人々の中にも深く傷跡を残しました。そして今現在でも様々な社会問題がアボリジニの前に立ちはだかっています。
教育・医療・職・薬物・飲酒・住居・社会保障など多岐に渡ります。
近年の流れでは1967年に市民権が、1993年に先住権が認められ、元々のアボリジニ居住地域の所有権が認められました。ウルル(エアーズロック)はアボリジニの聖地として、所有権が認められた代表的な例であり、現在はオーストラリア政府に「貸し出し」しているという状態です。
遅すぎる対応にも思えますが、これらはとても複雑な問題ですので、本当に一つずつ前進していくしかないかと思われます。
さて、話を戻してレッドファーンですが、この場所はシドニー周辺にいるアボリジニにとっては生まれ育った場所であり地元です。「ブロック」と呼ばれるエリアはアボリジニの家々が並んでいます。
レッドファーンは、シティの中心、セントラル駅から一駅しか離れていないのに、別世界のようです。
また、そんなアボリジニの社会問題を取り扱うアーティストやパフォーマンス団体、メディアなども多く集まっています。
その人達の背景は様々で、オーストラリア人、アジア人、黒人、フィジーやサモア、ニュージーランドの人々など多国籍な人が集まり、決して「しみったれた」「悲観的な」感じでは無く、とても「明るく」「パワフル」な人たちで、とてもソウルフルな人たちが多く集まっています。
皆、そんな社会的背景を知った上でどうしたら変化を起こすことができるのか、とても前向きに動いているからですね。
先述した通りアボリジニの歴史は地球上で最も古く、受け継がれている文化も歴史の深さを物語っています。
民族には必ず「文化」というものがあり、文化を継承していく事で民族が保たれます。アボリジニという民族を継続させていくには文化の継続が最も重要なのです。
アボリジニアートと聞いて皆さんも「ディジュリドゥ」や「ブーメラン」、動物や人の「壁画」などを思いつくかと思います。ダンス、音楽、絵などは見ていてとても印象に残りやすいですよね。これらを発表し続けることで民族としての立場を守ることにも繋がるんです。
また、最近心に残ったニュースとしては、「アボリジニの言語」がオーストラリアの高校卒業試験(High School Certificate, HSC)の科目の一つとして本年度、2016年から取り入れられるとの事になりました。これもすごい事で、少しずつアボリジニが社会に受け入れられているのが分かりますね。
Mamamia – 2015年12月2日
Aboriginal languages to become a new HSC subject from next year.
アボリジニに対する大きな社会問題を抱えるオーストラリアですが、歴史は残酷でもありヨーロッパからの入植者を中心に社会が作られてきました。
そして今は世界中から移民が集まる国としてこの国の人口を構成しているわけです。我々日本人も外国から来た移民であり、短期にしろ長期にしろこの国に来て生活をしているわけですね。
その国の歴史を知り文化を知り、人を知ることは最低限の礼儀かなと思います。
そしてお互いに良い所を出し合って、前向きな社会作りに貢献していきたいと考える次第であります。
これから先、街の一角で、アボリジニのパフォーマンスを見かけた際には応援して欲しいし、アボリジニ関連のフリマやお店にも興味を持って覗いてみて欲しいと思うわけであります。
レッドファーンでは、月に一度ナイトマーケットも開催されています。
また映画祭やアーティストの展示会など、頻繁に色んなイベントが開催されていますので、興味がある方は是非チェックして下さい。
一応最後に補足を入れておきますが、レッドファーンは危険な場所だと言われますが、夜遅くに一人で歩いたり、暗い裏道に入ったりしない限りは大丈夫です。当然、最低限の注意を払う必要はありますので気をつける所は気をつけて下さい。
文化の継承は教育にも繋がります。その社会的立場の弱さから薬物や飲酒に走るアボリジニも多く、それらは社会問題にもなり、地域の治安の悪さにも繋がっているのですが、ダンスや音楽やスポーツは更生には最適なツールです。
「若い有り余ったパワーをぶつける先」を提示してあげれば済むだけの話で、その先の教育や更生に繋がります。
アボリジニの有名なファッションモデルやオリンピックにも出場した陸上のアスリート、歌手やコメディアン、社会的に成功を収めている方は、沢山います。力の矛先をどこに向ければいいのか教えてあげればいいんだと思うんですよね。
ちょっと長くなりましたが、今日は、オーストラリアのルーツ・歴史についてとシドニーで危険と言われる街「レッドファーン」について書きました。皆さんが留学・ワーホリをする国について、少しでも興味を持ってもらって知ってもらえたらいいなと思います。
これから、このレッドファーンでアボリジニに関するイベントのお仕事ができるかもしれません。今聞いている話は、映画、歌、ラジオ、テレビに関係しそう、、という所です。(まだ曖昧ですw)
また実現していくときに紹介したいと思います。
皆さんも、折角のオーストラリア生活、自分で何ができるのか、できることを探して活動してみてはいかがでしょうか?私も全力で応援しますよ!
・その上で自分がやるべき事をやっていこう!
Photo credit: Rusty Stewart via Visualhunt.com / CC BY-NC-ND
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