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素早く無駄なく効率的に!kintone講座<第3弾:ルックアップ>

こんにちは、編集部のEriです!最近のシドニーは急に寒くなり、私はすでに真冬用のコートを引っ張り出して着ています。

さて、今回のkintone講座 第3弾テーマは「ルックアップ」です!

前回ご紹介した「アクション」機能と似てるじゃん!何が違うの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、使うタイミングだったり、もちろん使い方も違います。そこも含めてご説明していきますね。

◇◆◇目次◇◆◇

1. ルックアップとは

2. ルックアップの設定・解除方法

3.「ほかのフィールドのコピー」で指定できるフィールド

4.「関連付けるアプリ」や「コピー元のフィールド」の設定を変更したいとき

5. ルックアップの使い方

6. ルックアップしたデータの絞りこみ

7. まとめ

1.ルックアップとは

「ルックアップ」とは、アプリに入力するデータを他のアプリから取得(コピー)できるようにする便利な機能です。

これを使うことで、毎回の面倒なデータ入力の手間を省き、入力ミスも防ぐことができます。数値や集計したデータ等も正確なデータの結果を取得することが可能です。

“データをコピーする”というイメージから、前回ご紹介した「アクション」機能と似ているように思えますが、使い方はもちろん利用シーンが異なります。

『ルックアップ』は、アプリのレコードを新しく登録する時に、一部分のみ他のアプリのデータから必要な情報を選択して、引用入力したい時に利用します。例えば「注文管理アプリ」を入力する際にどの会社が注文してくれたのか、という会社情報を入力したい場合、ルックアップを使用すれば紐づけていた顧客管理アプリから会社情報一覧を呼び出し、そこから当てはまる会社情報を選択することができ、そのまま情報を引用入力できます。

⇒使い方については「2.ルックアップの設定・解除方法」をお読みください。

『アクション』の場合は、例えば顧客管理アプリのレコード画面から、あらかじめ指定した他のアプリ(注文管理など)にその顧客情報を登録したい場合等に利用します。レコード画面に出現する「アクションボタン」を押すことで指定したアプリに元データの情報を転記できるのが「アクション」機能であり、使う際にはどの情報をどこのアプリに転記したいかが決まっているときに使用します。

※アクションボタンの画面イメージはこちら

⇒使い方については前回の記事をご覧ください。

長々説明してしまいましたが、文字ではイメージがつきにくいと思うので、実際に見てみましょう。

まずは、ルックアップの設定方法を、順を追って説明しますね♪

2.ルックアップの設定・解除方法

では初めにルックアップの設定方法からご説明します。

まず、新しくアプリを作成しましょう。(ここでは注文管理アプリを作りました。)

ホーム画面からアプリの「+」ボタンを押して、アプリを「はじめから作成」してください。アプリのフォーム作成画面で、左の欄からドラッグ&ドロップして、下記のように作成します。

赤枠内の「会社名」というフォームは「ルックアップ」を追加したものです。

ルックアップフォームにマウスを置くと右上に歯車マークが出現します。そこから「設定」を開くと、ルックアップフィールドの設定画面が開きます。

下記のようにそれぞれ設定をします。(下図参照)

①フィールド名を設定

ここでは「会社名」に設定します。

②関連付けるアプリ

どこからデータを取得したいのか、紐づけるアプリを選択します。

ここでは「◆顧客マスタリスト」アプリを選択します。

③コピー元のフィールド

関連付けのキーにするフィールドを選択します。

ここでは、このアプリと「◆顧客マスタリスト」アプリを紐づけるため、①で設定したフィールド名と同じ「会社名」を選択します。

◆「コピー元のフィールド」で指定できるフィールド

・文字列(1行)

・数値

・計算

・ルックアップ

・リンク

・レコード番号

※テーブルに設定したフィールドは指定できません。

④ほかのフィールドのコピー

ルックアップ元のレコードから、ほかのフィールドのデータもまとめて取得することができます。

ここでは緑枠内のようにコピー元とコピー先で同じフィールド名同士をまとめてコピーするように設定しています。

⑤コピー元のレコードの選択時に表示するフィールド

ルックアップでデータを取得する際に出現するポップアップの画面で、レコードの選択画面に表示するフィールドを選択します。

⑥絞り込みの初期設定

ルックアップデータを取得する際のポップアップ一覧画面の情報をすべてではなく、例えば自分が担当する会社だけを表示させたい、という場合には、下記のように設定します。

<絞り込み条件設定>

「担当者」⇒「次のいずれかを含む」⇒「ログインユーザー」

⑦ソートの初期設定

取得するレコード表示の並べ順を設定します。ここでは「名前」で ”昇順” に設定しました。

「保存」を押して、ルックアップの設定は完了です。「アプリの公開」を押してアプリを完成させてください。

◆取得したデータについて

ルックアップで取得したデータは、取得元のアプリから独立して保存されるため、登録してからルックアップ参照元のレコードの値に変更があっても、ルックアップ先にすでに取得済みの値はそのまま維持されます。再度「取得」をクリックするまでは、前回取得したデータが保持されます。再度「取得」をクリックすることで、最新の値に上書きされます。

既存のレコードを一括で更新したい場合には、CSVファイルを読み込んで一括更新する方法が便利です。

◆ルックアップの設定を解除したいとき

ルックアップの設定を解除するには、ルックアップフィールドを削除します。

ルックアップフィールドを削除しても、登録済みのレコードの他のフィールドの値は変わりません。

3.「ほかのフィールドのコピー」で指定できるフィールド

「ほかのフィールドのコピー」では、コピー元とコピー先に次のフィールドを指定できます。

 コピー先  コピー元
 文字列(1行) ・文字列(1行)

・ルックアップ

※「コピー元のフィールド」に文字列(1行)フィールドを指定している場合のみ

・ラジオボタン

・ドロップダウン

 数値 ・数値

・計算

・ルックアップ

※「コピー元のフィールド」に数値フィールドまたはレコード番号フィールドを指定している場合のみ

・レコード番号

 文字列(複数行) ・文字列(1行)

・文字列(複数行)

・ルックアップ

※「コピー元のフィールド」に文字列(1行)フィールドを指定している場合のみ

 リッチエディター ・文字列(1行)

・文字列(複数行)

・リッチエディター

・ルックアップ

※「コピー元のフィールド」に文字列(1行)フィールドを指定している場合のみ

 ラジオボタン  ラジオボタン
 ドロップダウン  ドロップダウン
 リンク  リンク ※入力値の種類が同じの場合のみ
 日付  日付
 時刻  時刻
 日時 ・日時

・作成日時

・更新日時

 ユーザー選択 ・ユーザー選択

・作成者

・更新者

 組織選択  組織選択
 グループ選択  グループ選択

 

4.「関連付けるアプリ」や「コピー元のフィールド」の設定を変更したいとき

「関連付けるアプリ」や「コピー元のフィールド」を変更するには、一度ルックアップフィールドを削除し、再度新しいルックアップフィールドを配置、設定する必要があります。

◆注意点 

ルックアップフィールドの設定を変更しても、登録済みのフィールドの値は変わりません。既存のレコードを更新する場合は、CSVファイルを読み込んで一括更新する機能が便利です。

※ただし、ルックアップ機能を使用して入力したフィールドの値を一括更新できるのは、次の条件を満たしている場合だけです。

・「コピー元のフィールド」で選択したフィールドについて、既存のレコードの値に重複がない場合。

・「コピー元のフィールド」で選択したフィールドの設定で「値の重複を禁止する」を選択している場合。

 

5.ルックアップの使い方

では、設定したルックアップを実際に使ってみましょう!

アプリのホーム画面(レコード一覧)から「+」ボタンを押して新しいレコードを追加します。

すると、下記のような新規レコード作成画面になります。

赤枠内の「取得」を押すとルックアップ機能で紐づけた別のアプリのデータ一覧がポップアップで出てきます。緑枠内のグレー箇所は上記④ほかのフィールドのコピーで設定した項目のため、ルックアップ取得の際に自動でコピーされます。※自分で手入力はできません。手入力をしたい場合は、上記のルックアップ設定から項目を外す必要があります。

下記はポップアップ画面です。ルックアップで設定した「◆顧客マスタリスト」の会社一覧が表示されますので、取得したい情報を選んで「選択」を押します。

元の画面に戻ると情報がコピーされています。

「会社名」フィールドだけでなく、ルックアップで設定したほかの項目(グレー部分)についても自動でコピーされました。

その他に「◆顧客マスタリスト」から自動でコピーしたい項目がある場合は、ルックアップ設定画面に戻り、「ほかのフィールドのコピー」を追加設定する必要があります。

最後に、上記のフォーム記入が終わりレコードを「保存」すると、下記左の画面になります。

ルックアップで取得した部分はリンクが作成されるので、クリックすると取得元のアプリのレコード情報に直接アクセスすることができます。

6.ルックアップしたデータの絞りこみ

◆絞り込みボタンで絞り込み

ルックアップ機能を使用して取得するレコード一覧画面(ポップアップ画面)で、例えば顧客ランクが「A」の会社から選択したい、という場合には、下記の絞り込みボタンから、さらに詳細な条件を絞り込んで表示することができます。

絞り込みボタンを押すと下記画面がポップアップで出現します。

条件のフィールドで絞り込みたいフィールド名を選択します。

ここでは「顧客ランク」を選択。

上記の例の「顧客ランク」はドロップダウンのフィールドなので「A・B・C」等の選択ができます。(複数選択可能)

さらにソートで「名前」、「降順or昇順」と設定し、これで「適用」を押せば絞り込みが完成です。

ルックアップ設定時に絞り込みの設定をしなくても、ルックアップを使用する際にこの画面で絞り込みができるので便利ですね!

◆キーワード入力で絞り込み

さらに!キーワード入力で絞り込む方法もあります。

例えば会社名が途中までわかっている場合は、「取得」ボタンを押す前に文字列欄に会社名のキーワードを入力(会社名が「サイトウ物流」の場合は、「サイトウ」とキーワードを入力)して「取得」ボタンを押す。

選択したい会社名が全部わかっている場合は全部入力して、「取得」ボタンを押す。

すると、一致するレコード情報が(一つであれば)自動でコピーされます!

キーワードが一致するレコードが複数ある場合は、一致するレコードの候補のみが絞り込まれて一覧で表示されます。

7.まとめ

ルックアップの機能や使い方についてわかりましたでしょうか?

ルックアップは簡単に設定でき、他のアプリと連携してすばやくミスなく情報がコピーできるので、効率的に仕事を進めるには必須の機能です!

使いこなせば色々応用もできる機能なので、是非マスターして活用してみてくださいね☆

今後も便利機能をkintone講座にてご紹介していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました♪

過去のkintone講座記事はこちら↓

第1弾「プロセス管理」

http://ja.kintone.com.au/products/87

第2弾「アクション」

http://ja.kintone.com.au/products/176

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