「パキッ」「コキッ」「ガクッ」
あなたのアゴ、口を開け閉めするたびにこんな音が鳴りませんか?
かくいうJAMSスタッフSも、1週間前にバナナブレッドを食べた時、アゴの右側からコキッというものすごい音が… さらに食事に支障が出るほど辛い痛みがあったことから、病院に行ったほうがいいのでは?と危機感を持ちました。
しかし、アゴの痛みというと日本でもオーストラリアでも診察先に悩むもの。「どこへ診察に行けばいいのかな?」「GP(一般開業医)で診てもらえるのかな?」…GPでは痛みの薬の処方、歯科医ではマウスピースの処方などが可能ですが、それだけではアゴの症状の根本的な改善や完治は難しいでしょう。そんなふうに迷ってしまい、結局アゴの違和感や痛みを先延ばしにされる方もしばしば。
そうしたアゴの不具合に対応してくれる治療が、フィジオセラピー!
日本では「理学療法」と呼ばれているフィジオセラピーは、じつは筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリの専門家。医療従事者であるフィジオセラピスト(理学療法士)がアゴの痛みを取り除き、正常な機能の回復やアゴの関節の可動域を向上させる治療を施してくれるんです。
そこで、シドニーにある「メトロフィジオセラピー」に在籍の筋骨系のスペシャリストで各国から顎治療に関するお問い合わせがあるほど顎治療に定評のある人気フィジオセラピストの奥谷先生にJAMSスタッフSのアゴを診察してもらうことに!
アゴが鳴る!アゴの関節の負担から起こる顎関節症
筋骨格系疾患の診察、診断、治療を主に提供している「メトロフィジオセラピー」は、アゴの不具合にも強い味方! アゴの不具合における施術では、アゴ関節周辺の筋肉をほぐしたり、関節包や靭帯を正しい方法でストレッチをかけてアゴの可動域を回復させたりしてくれるそう。
とにかく、JAMSスタッフSのアゴの不具合も奥谷先生の診断にお任せしてみましょう!
朝食の時にアゴからものすごい音がして激痛が走りました。それ以来、ご飯を食べるのも苦痛で口をなるべく開けないようにしています。歯を磨くのも辛いです。
ありません。でもアゴがパキッとかコキッとか鳴ることはありました。2~3年くらい前からでしょうか。結構クセになっています。
コキッと音が鳴る人は多いですね。その音が鳴っている時は、じつは軟骨がすり減っています。軟骨がすり減ると摩擦を起こしてさらに軟骨がすり減る。なので、できるだけ音を鳴らさないようにすることが大切ですね。
スポーツはされますか?
あります。オーストラリアに来る2年くらい前でしょうか。
はい、親知らずなので、頑張って大きく開けていたのを覚えてます。
年数から考えるとパキッコキッと鳴り出したタイミングと一緒ですね。
あまり知られていませんが、歯科治療後に問題が起こることは多いんです。治療の際に、通常のアゴの可動域を超えて開かれるので、靭帯(じんたい)を損傷する可能性があるためです。
なるほど、そう言われてみれば。アゴの骨の問題かと思っていました。
骨ではなく、軟組織、靭帯(じんたい)の問題ですね。
何らかの原因で固まってしまった靭帯が、何かのタイミングで急にひっぱられたりすると、損傷してしまいます。
顎関節(がくかんせつ)は耳の穴のすぐ前にあります。その辺りには、外部からのショックを吸収してくれるディスク(半月板)というものがあります。まわりには関節包、その中に潤滑液が入っています。この周辺の関節のなかで炎症が起きると、炎症液が靭帯を伝わって垂れて固まってしまう。そうすると、靭帯が伸びなくなってしまい、動かした時に痛みが走るのだそう。
顎関節症は、いわゆる「アゴが外れる」と言われる症状で知られる、筋骨格系疾患のことです。「口(アゴ)が大きく開かない」「アゴが痛い」「アゴから上で頭痛がする」という症状があれば、それはアゴ関節に負担がかかっているサインかも?
口をしっかり開けない現代生活は、アゴの関節が固くなりやすい環境です。ステーキを食べる時は大丈夫ですか? あくびの時は?
あくびするとコキッと鳴ります。それが痛いから、あくびは噛み殺すことが多いです。
耳の前部に位置していて、耳の穴の前にあるくぼみに指を置き、口(アゴ)を開け閉めすると、左右のアゴ関節が動くのを指先で感じることができるので、今すぐチェック!
- アゴの近く、耳の穴の前あたりなどに痛みがある
- 「ポーン」とはぜるような音や、アゴの開閉時に「カクッ」「ガクッ」「パキッ」「コキッ」といった音がする
- 口(アゴ)が開きづらい
- アゴから上で頭痛が起こる
あなたのアゴにどれかひとつでもこんな症状があったら、顎関節症の可能性アリ!
アゴの関節は人体の中で最も頻繁に使われている関節のひとつですから、口(アゴ)の開閉時に痛みを覚える、アゴが鳴る、口(アゴ)を開け閉めしづらい、などが一般的な顎関節症の症状として起こるそう。アゴの症状は良くなったり、悪くなったりというのを繰り返すパターンが多いようです。
では、実際にアゴの関節を診させていただきます。まずは大きく口を開けてみてください。
アゴの上下の可動域は28mm。硬いですね、通常は45~53mmですから。
右の可動域は5.9mm、左は5.3mm。通常は10mmですから、通常の人の半分くらいの可動域しかありません。
普通の生活は問題ないかとは思いますが、大きく口を開けるタイミングでバチンと靭帯がいく危険性があります。
ほとんど下の歯が出せてませんね。これは、歯のすわっている位置がすでに後ろに引っ張られている証拠です。
この状態で歯医者にいくと、矯正を勧められるかもしれませんが、実はその前にやるべきことがあります。
アゴの関節の中で後ろに引っ張るための靭帯があるのですが、それが硬すぎると矯正しても意味がないんです。なので、先にアゴの関節の硬さを調べることが大切です。歯は一生ものですしね。
アゴが実際にどうやって動いているかを客観的に見るため、奥谷先生はスタッフに映像を見せながら解説してくれます。
次は、Sさんの靭帯(じんたい)を診ていきますね。痛みが出るかなというところで手を挙げて教えてください。我慢しなくて大丈夫ですよ。鏡を見ながら表情をチェックしていますので、リラックスしてくださいね。
やっぱり右のアゴの関節がすごーく硬いですね。通常なら関節が少しくらい動くはずですが、右に動かそうとすると、すぐに痛みが出てしまい動かすことができません。できるだけアゴの関節を少しストレッチしてみましたので、もう一度アゴの可動域を測ってみましょう。
42.1mmです!先ほどは28mmでしたよね?
1mmにつき口が開く感覚は2%増えますから、これはものすごい伸び率です。45~53mmが通常ですので、まだまだ硬くはありますが、少し正常な状態に戻ったと言えますね。
アゴの関節包がどれだけ伸びるかをチェックしていく、一種の関節ストレッチです。そもそも、関節というのは色々な方向に立体的に動くものなのです。ところが、Sさんの関節は固まってしまっていて、小さな範囲でしか動けていません。ですが、このストレッチを毎日続ければ、アゴの可動域はかなり改善されますよ。ご自宅でもできる自主トレのひとつなので、後ほど指導しますね。
では、今度は、靭帯(じんたい)をチェックしていきますね。
…これは硬すぎます。周りの関節包自体が硬すぎて、まだその中の靭帯にまで影響を及ぼしていないといった状態です。正常ではありません。
ある程度アゴの関節が改善してから今と同じ靭帯をチェックしてみると、痛みが出るかと思います。そちらの状態の方が、より正常です。それから、靭帯のストレッチがようやくできるという感じですね。そうして徐々に治療していけば、コキッという音もなくなるでしょう。いったん治療が終了すれば、ストレッチをする必要はなくなります。取り戻したものは簡単には失いません。
やはり数年間も固まっているものをほぐそうとすると、残念ながら治療に時間がかかることが多いです。アゴのパキッコキッと鳴る症状が現れた後すぐに来ていただけると治療も容易なのですが、通常の生活にあまり影響がないものですから、ほとんどの方は何年か後にいらっしゃるんです。
新しい研究分野なので、ご存知の方が少ないのが現状です。
たとえば、歯医者を例にするとアゴの関節のアフターケアってないですよね? 膝の手術、肩の手術、どんな手術でも術後にはリハビリがあります。ところが歯医者の場合は一切ない。アゴの関節は謎の関節として扱われていましたから、ケアが遅れているんです。
最近では、歯医者をまわって、アゴの関節のケアを患者さんに紹介していただけるようお願いしています。
そんなところもフィジオセラピーの範疇(はんちゅう)なんですね。
そうですね。ただ、症状が出てもどこに行けばいいのか分からない人が大半です。
アゴの関節に特化した知識を持っているフィジオセラピストも多くないという現状があります。アゴの関節に関するトレーニングを受けて特化した専門知識を得ているのは、オーストラリアの中でも10人程度ではないでしょうか。治療としてマッサージをする方もいらっしゃいますが、マッサージは全体の治療の一部分でしかありません。実際には症状を適切に判断して適切な治療をできる知識と技術が必要なのです。
アゴの手術を控えている方に治療を施したところ、完全に症状がなくなり手術が必要なくなったというようなケースもありました。アゴがガクッと横にずれるという状態をまっすぐに修正するという治療もありましたね。
口の開閉の際に違和感があったり、痛みがある場合、フィジオセラピーという選択肢があるということを皆様に知っていただきたいと思っています。
治療を終えて、一回の治療で完治とはいかずとも、かなり大きく口を開けられるようになったスタッフS。
顎関節症というと、突発的に発生するイメージがありますが、実際にはちょっとした日常生活の悪癖が積み重なってアゴに負担がかかって発症するそう。日本人の約80%の人々が、アゴ関節に何かしらの問題を持っていると言われています。
顎関節症の主な原因として考えられるのは、以下の通り。
- 歯ぎしり、食いしばりをしがち
ひと晩中アゴの筋トレをしいるようなもので、アゴ関節周辺や首の痛み、頭痛の原因にも。
- 口を大きく開けずにぼそぼそ話す
アゴ関節内部のディスクがずれてしまい、無意識にアゴ関節を元の位置に戻そうとするため、さらに歯ぎしりや食いしばりが続くという、アゴ関節の悪循環に陥ってしまいます。
- スポーツなどで顔面や口、頭などにケガをしたことがある
アゴの関節包や靭帯が固くなり、本来三次元の動きができるアゴの関節の可動域が制限され、アゴに不具合が生じます。
- 歯の治療経験(特に歯列矯正や抜歯)がある
通常の可動域を超えて口(アゴ)を大きく開けられ、それを長時間継続していたことで、アゴ関節が伸びすぎて損傷してしまうことが。
- 猫背の姿勢で長時間座っている
首や肩、アゴ関節に負担がかかり、その他の原因と併さってアゴの不具合を引き起します。
こんな方は、急に大きな口を開けたり極端に食いしばったりすると、気づかないうちにアゴに問題を抱えていることもあります。アゴに違和感を覚えた時は、すぐにフィジオセラピーへ! 早期発見するほどアゴの治療期間も短くなります。
アゴの不具合はフィジオセラピストにお任せ!
シドニーの「メトロフィジオセラピー」でアゴの治療・相談をしてみよう!
シドニーにある「メトロフィジオセラピー」なら、腰痛、肩こり、首の痛み、頭痛、ヒジ・ヒザ・関節の痛み、腱鞘炎、スポーツでのケガ、筋肉や靭帯、関節など、筋骨格系疾患の診察、診断、治療を主に提供しているので、アゴの不具合にも強い味方! 評価、診断でアゴの不具合の主因を突き止めてアゴを治療します。
「メトロフィジオセラピー」のアゴの不具合における施術では、アゴ関節周辺の筋肉をほぐしたり、関節包や靭帯を正しい方法でストレッチをかけてアゴの可動域を回復させたりするそう。
さらに、学術的にも臨床的にも特に高い教育レベルを要求されている「オーストラリア理学療法学会(APA)」認定の筋骨系のスペシャリストである、フィジオセラピストの奥谷先生が担当。
アゴの不具合の治療効果を最大限にするため、自宅でのアゴ関節の不具合を解消するためのストレッチ運動の処方や、顎関節症の主因となっている生活習慣を根本から改善! 症状が再発しづらい身体づくりを手助けしてくれるんです。
あくびをするとアゴが「コキッ」と音がしてお悩みの方、仕事が忙しくて歯を食いしばることが多い方など、とにかくアゴ関節に違和感のある方。日常生活に支障が出る前にフィジオセラピストに相談して、アゴの不具合を顎関節症になる前に解消しましょう!
ご予約・問い合わせはこちら
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電話:0414 272 440
メール:info@metrophysiotherapy.com.au
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メトロフィジオセラピー
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