本来、人は自分自身のことを語りたがり、
それを他人に真剣に聞いてもらいたいと思っている。
それは単なる気晴らしのためばかりではない。
生きていくために食事以上に大切なことといってよい。
エリック・バーン(精神分析医)
人はなんと、自分の話を誰かに聞いてもらいたいものでしょう。ジャッジされずにお説教されずに、ただ自分の心が流れるままに、それを静かに聞いてもらいたい ものなんです。話を聞いてもらえる状況の中で、自然に展開されていく流れをせき止めずに、ねじまげずに、自分の思ったように展開させてくれる、そして時には聞いている人にはその話はどのように感じられるかを聞いて、それをまた刺激にして考えを進めていきたいものなんです。その時間を経ると、問題自身は何も変わらなくても、自分の心がすっきり整理されて来たのを感じることがあります。
カウンセリングとは基本的にそのようなことであると思いま す。私も誰かに、自分の今考えていることを聞いてもらいたいなあと思うことがあります。しょちゅうあります。そういう時には日本の旧友まで長電話すること もあります。そういう流れが成立する友人は、特別な存在です。相互カウンセリングしているようだね、と言い合っています。
ストレスの多い人生の中で、自分の話を聞いてもらうことは、誰にでも必要、あるいは本当は不可欠なことなのだと思います。それが時には成立する友人、家族、パートナーを持っている人は幸せだと思います。
し かしそういうセンスのある人を探すのが難しかったり、あるいは日常生活では利害関係や忙しい現実生活もありますから、そういう間合いを作ってもらえる人を 探すのが難しい時もとても多いです。また、そこでの話を他の人にはむやみに口外しないということに保障もないので、不安であったりもします。
カウンセリングという設定は、プロフェッショナルなものではありますが、基本は人が人の気持ちにどのくらい寄り添うことができるか、上に書いたような機能をどのくらい実践できるのか、ということだと思っています。
私 はこの機能に惚れて、この人の営みに何よりも触れて過ごしていきたいと考えるうちに、これを勉強せずにはいられなくなり、やがて資格につながって職業にするようになりました。私自身が自分の心にたえず欲しくてたまらなかった機能を、私も身につけたいと思うようになり、その機能を他の人の心のためにも果たせ るようになりたいと思いました。ましてやそれが職業にできるなら、この上ない幸せだと思いました。それから長い長い勉強になって、学費や仕事上の待遇その 他の面で、うちの親を泣かせました(ありがとう)。
それが実現している今、幸せだなと思います。20代前半の頃に志し、実践したくてたま らなかったカウンセリングに今も関わり、それを生業にすることができています。たくさんのクライエントの方の心に関わることができ、私が一番価値を感じる 機能や流れの中に日々身を置くことができていて、その点では私は幸せです。
誰にでも時に必要なこの機能を欲しいと思うとき、どうぞご連絡ください。
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