こころの相談室で総務を担当しているキャルです。
日の出の時間が徐々に早まり、頬を撫でる風に、春の香りが匂い立ち始めました。
桜もほぼ満開の今日この頃、苦しみの効能についてお届けしたいと思います。
もしよろしければ、こちらを御覧になってからお読みください。
http://www.youtube.com/watch?v=zNII3vBoL7Y
入学式帰りの親子がそこここで見かけられる季節になりました。
照れくささからか、ちょっと距離を取りながら歩く、まだ少し大きな制服。
誇らしげで、感慨深く、胸の奥が暖かい様な、懐かしい様な、よそ行きの服装。
端から見ると微笑ましい光景でしょうが、私からすると、どこか複雑な気持ちがします。
「学校」が、私にとってはコンプレックスだからです。
成績で人を見がちな教師、表面上は仲良くても影で成績の足の引っ張り合いをする生徒達。
進学校に進んだ高校生の時、どう工夫してみても私は、こんな環境に慣れる事が出来ませんでした。
今でこそ「不登校」だとか「問題児」の問題面だけではなく、精神面が取り沙汰され、新聞などのメディアで報道されているのを見ると、時代は変わっていくものだなぁ、と不思議な気持ちになります。
慣れる事が出来ず、勉強はほぼ全て自己流、友人と言えば自分より年上の人ばかり。
…当時の私には、こういった事もコンプレックスでした。
ただ、今になって思えば、海外でも特に「自分らしさ」が変化しなかったのは、このコンプレックスのお陰?とも思います。
(当時は同年代の友達と仲良くすることは出来ませんでしたが…)
いわゆる思春期の自己形成の時期を、自己流でほぼ全て作り上げてしまったからこそ、外国という全く違う環境でも、特に日本とやる事は変わらなかったからです。
寧ろ容姿が日本人と全く違うため、心理面だけでは寧ろやり易かったくらいです。
これは、社会に出てからも、ある意味役に立ったことも多々あります。
ある意味、怖いもの知らずになったなぁとも思います(笑)
コンプレックスが個性になり、どれほど嫌なことでも後々役に立つ事を知った経験です。
コンプレックスは、人には分からない非常に強い感情なので、自分の個性を内側から支える利点を持っているのではないでしょうか?
逆に、はっきりと意識した方が、自分らしさと出会えるきっかけになると思います。
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あなたは今、何に苦しんでいますか?悩んでいますか?
「悩み」とは、「自分でなんとか解決してみよう」としているから生まれる感情だと、私は思います。
だけど、どうしたら良いか自分では分からないから、「苦しむ」のだと、思います。
所在がわからない悩みもたくさんありますが…
酸いも甘いも、苦しみの効能は、必ずあります。
人間なんて置きっぱなしで、桜は今年も花を咲かせます。
季節は巡ります。
1年ずつ、1日ずつ。
人間も、1歩ずつ行きましょう!
花見のおにぎりを握りながら
キャル
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