◆私たちが近視眼的になって、あるトラウマ体験や混乱と一体になってしまっている状態をフュージョンと言います。
目の前にぴったりくっついている絵を、観察することはできません。
それをデフュージョンすることが大事で、対象との距離ができて観察できるようになれば、私たちはそのことの全体像が見え、扱えるようになります。絵が目の前三十センチ以上離れた状態です。
自分でそれをやろうとすると、本質を分かっているつもりでも、せいぜい目の前十センチくらいが限度で、客観的な観察はまだ無理だったりします。
カウンセリングに来て、治療者と一緒にそれを見て行くことで、他者に気持ちを分かられ、また他者に分かるようにそれについて語って行くことで、他者からそれを見るように、その体験とやっと観察可能な距離ができ、プロセスできるようになります。