【シドニー12日AAP】 オーストラリア教育連合(AEU)は12日、投票の結果、来月5月に実施される全国読み書き計算(NAPLAN)試験の実施をボイコットすることを決定した。これを受け、ケネリーNSW州首相は同州の教師に試験の実施をボイコットしないように促すとともに、ボイコットした場合、仲裁者が介入する事態に発展すると警告を発した。
AEUは、試験結果は「My School Website」で使用されるため、学校の名前や恥をさらすことになると主張している。ケネリー氏はAEUに対する連邦政府の断固とした方針を支持し、州政府は労使関係委員会(IRC)に出向き、教師に試験を実施させるよう強制するとした。「我々は試験を確実に実施するためにあらゆる手段をとる。万一、教師が試験を実施しないようなことがあれば、大変失望するだろう。試験の実施は教師の仕事の一環であり、実施を促したい」とケネリー氏。
NSW州保護者連合・市民協会はAEUが下した今回の決定を批判し、試験は読み書き計算能力を測定する上で重要だと述べた。一方で、教師がボイコットした場合、保護者がテストの監督を代行するというギラード連邦教育相の考えには反対の意を示した。