【キャンベラ27日AAP】 ギラード首相は、昨年ラッド前首相が提案した「ビッグ・オーストラリア政策」に対して反対の意思を表明した。ギラード氏は、持続可能な人口増加を政策の優先課題とすべきであると主張し、3600万人~4000万人への人口増加を目指すラッド氏の政策に反対の意を示した。
「ラッド氏はビック・オーストラリア政策の推進を考えていたが、私のアプローチは違う。オーストラリアは持続可能な人口を目指すべきだと考える」とギラード氏。同氏は、このアプローチはシドニー西部、メルボルン西部、ゴールド・コーストの市民から支持を得るだろうと語った。一方で、技術者不足を補充するための労働力を必死に求める地域もあることを認めた。「我々は今後、技術労働者の需要を満たすために、適切な移民政策を実施するためのアプローチを模索することになる」とギラード氏。
ギラード氏の方針転換について、野党移民スポークスマンのモリソン氏はギラード氏のコメントは政策の明確な変化を示していないと語った。また、労働党は人口増加を監視する委員会の設置や年間移民プログラムの3分の2を技術移民に制限するという保守連合の政策を採用すべきと主張した。