【シドニー1日AAP】 30日、オーストラリア検疫調査サービス(AQIS)は、中国産のリンゴの輸入を解禁とする決定をしたとみられている。しかし国内の農家や政治家からは、寄生虫のショウジョウバエが持ち込まれる危険性が高まるとして反対の声が上がっている。
ショウジョウバエは果物の破損箇所に寄生するハエの一種で、非常に早いスピードで広がる。米国でも、持ち込まれたショウジョウバエが突然変異し、あっという間に米国全土、カナダおよびヨーロッパの一部に広がった。
NSW州農場主協会は、中国産リンゴの輸入が解禁になることでショウジョウバエがオーストラリアに持ち込まれるのは時間の問題であるとした。またショウジョウバエは破損箇所のないリンゴに寄生しないことは分かっているが、すべてのリンゴを破損なしで出荷することは不可能であるとも話した。
中国産リンゴがオーストラリアに入国する際、検査対象となるのは10万個に対してわずか600個。