【ブリスベン1日AAP】 正しい技術を持たず数多くの患者を執刀し、3人を死亡させ、患者1人に一生障害が残る傷を負わせた罪で有罪判決を受けていたジャヤント・パテル被告(60)に対する判決が、1日、ブリスベン最高裁で行われた。裁判長は、同被告を懲役7年とした。同被告は既に3年間の留置を受けており、これを含めると残りわずか3年半の刑期となる。
被告側は、今のところ控訴の可能性について触れていない。
2003年から2005年までの3年間、QLD州バンダバーグ基地病院で外科医長だったパテル被告は、米国にいた1982年、懲戒処分を受け、外科手術禁止令も受けた過去を持つ。その後、バンダバーグ基地病院で同様の手術の執刀を行っていた。
がんとの誤診で、同被告に腸を切断されたという男性患者は、この日の判決内容について「懲役7年は、彼が被害者に与えた辛さだ。今回の裁判の被害者は、被害を受けた多くのバンダバーグ市民のほんの一部に過ぎない」と述べた。またある女性患者は「目には目を。命には命を。終身刑を受けるべき」と話した。
パテル被告は、今後、さらに9件の起訴(8件の詐欺罪及び1件の重傷罪)で裁判にかけられる。