【シドニー29日AAP】 連邦政府は今年5月に発表される予算案で、QLD州のグレートバリアリーフのダメージからの回復と保護の費用として、5億ドルを割り当てることが分かった。連邦のフライデンバーグ環境相とビショップ外相が29日、明らかにした。
フライデンバーグ環境相は、5億ドルの拠出について「オーストラリア史上で、サンゴ礁の回復と管理費用としては最大の投資額だ」と述べ、サンゴ礁の未来を守るための画期的な決定との見方を示した。拠出額の一部は、漁業関係者がサンゴ礁の保護策を早急に講じられるよう、直接支給されるもようだ。
一方、野党のバトラー影の気候変動・エネルギー相は「気候変動への本格的な取り組みなしに、サンゴ礁の保護を本格的に進めることは出来ない」と述べた。オーストラリア海洋保護協会もまた、連邦政府からの投資は歓迎しながらも、炭素ガスが削減されないまま、複合企業アダニによる炭鉱開発が進められるのならば、投資しても意味がないと指摘している。