【シドニー13日AAP】 NSW州最高裁判所は13日、テーガン・リー・レーンちゃん殺害の容疑で母親のケリー・レーン被告(35)に有罪判決を言い渡した。しかし、判決ではテーガンちゃんがどのように殺害され、レーン被告がどのように遺体を遺棄したのかなど、事件に関する説明はなく、その死はいまも謎に包まれている。
水球チャンピオンのレーン被告は3人の子供を極秘に出産し、そのうち2人を養子に出した。レーン被告は家族や友人、恋人のラグビー選手、ダンカン・ギリーさんにまで妊娠や出産を隠していた。レーン被告は1996年9月15日に病院から退院した後、被告の第2子であるテーガンちゃん(当時2歳)を殺害した容疑を否認している。
検察官は、レーン被告が病院を出てから結婚式の準備のために被告の母親宅に到着するまでに4時間の空白時間があると主張したが、殺害方法や遺棄方法を示すことはできなかった。一方弁護人は、検察官はテーガンちゃんの死亡さえ証明できておらず、ましてレーン被告が殺意をもってテーガンちゃんを死に至らしめたかは明らかではないと主張した。
レーン被告はテーガンちゃんを以前に関係を持っていた男性とそのパートナーに養子に出したと話していたが、検察官は被告の説明は信じがたく、その男性は架空の人物だと反論した。陪審員は、テーガンちゃんが養子に出され、事故死したという可能性を認めず、また事件から14年経過した今、テーガンちゃんが生きている可能性もないとした。