【シドニー8日AAP】 オーストラリア映画『クロコダイル・ダンディー』の主演男優ポール・ホーガン氏は、同氏に関する機密文書をオーストラリア税務局(ATO)が使用できるとする決定について、これを取り消すように連邦裁判所に訴えていた。しかしパーラム裁判長は8日、「ホーガン氏や同氏の会計士とマネージャーに関する税務監査では、本人の情報が使用されるべき」として、この申し出を却下した。
ホーガン氏らは、脱税の恐れのあるオーストラリアの著名人を調査する「ウィッケンビー作戦」の調査の対象とされてきたが、昨年11月、同氏らに対する調査は中断された。
これを受けてホーガン氏は今年1月、「犯罪者、詐欺師、マネーローンダリングの実施者、そして脱税者という世間の烙印を押された」として連邦政府を相手取り、8,000万ドルにも及ぶ損害賠償の訴訟を起こすつもりだと語っていた。