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移民勾留所で暴動 2日目に突入

【シドニー21日AAP】   シドニー南西部にあるビラウッド移民勾留所で20日に発生した暴動は、沈静化しつつあるものの、抗議活動は21日になっても続いている。国内の移民勾留所では、移民申請の手続きがなかなか進まないことに対して不満を持った勾留者による抗議活動や暴動がここ最近多発している。

暴動の発端は20日未明、男性勾留者2人が屋根に上り抗議活動を始めた。その後、11人の勾留者が参加し、21日を迎える深夜までにその人数は最大100人に達し暴動化。21日午前2時すぎには、所内の酸素シリンダーに火が放たれため、爆発を伴う火災も発生。21日午後までに抗議を行っているのは6人に減ったが、うち1人は屋根から飛び降りるといって自殺をほのめかしていた。

暴動に参加したある男性勾留者は、AAPとの電話通話で、これ以上の暴動はないと思うが問題が解決するまで抗議活動は行うとした。この男性は、ビラウッド勾留所に来て1年8カ月になるという。犯罪歴はなく、ただ単に自由を求めたかったと訴えた。

今回の暴動に関してボーエン連邦移民相は、被害額は何百万ドルにもなるとみられるとした上で、暴動に参加した勾留者の移民申請は却下される可能性が大いにあり得ることを示唆した。また、暴動発生時に通報を受けたNSW州警察が、勾留所は連邦政府の管轄であるために、立ち入るまでに4時間かかったことについて、ギラード連邦首相と緊急時の対策を再考する必要があると述べた。

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