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NSW大、老人用の転倒防止装置を開発

【シドニー5日AAP】   老人の転倒しやすさを予測するベルト装着型の新装置が、NSW大学で開発された。これにより、自宅で生活できるお年寄りが増えそうだ。

65歳以上のオーストラリア国民の3人に1人が、毎年1度は転倒するとされるが、その治療費は8.5億ドルにも達するという。しかし、同大学の科学者が開発した新装置を使えば、お年寄りが転倒する確率を予測できるため、家族にとっては自宅での転倒防止にどれだけの支援が必要かなどを判断するのに役立つという。

この装置はベルト装着型のセンサーとして機能し、階段の上り下りなど、装着者が日常的な動作を行うときにその能力を測定する。開発チームが68人の老人を対象に、この装置と従来の臨床評価テストの両方を比較したところ、99%の結果が一致した。つまりこれにより、特別な病院に頼ることなく、お年寄りが自宅で手軽に危険度を測定する低コストの方法が誕生したことになる。

チームリーダーのスチーブン・レッドモンド博士は、「将来的には、(お年寄りに)センサーを一定期間着けてもらい、日常生活の中で歩行などの動作をどのように行うかを監視することで、転倒リスクをさりげなく判断できればと期待している」と抱負を語った。

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