【キャンベラ2日AAP】 ラッド前首相が選挙公約としていた、連邦政府による公立病院の助成金支給などに関して、ギラード連邦首相は2日、連邦政府が2020年までに198億ドルの助成金を支給することで各州政府と合意に達したことを発表した。
連邦政府と国内全州政府との間で交わされた今回の合意内容には、待機的手術(緊急でない選択的な手術)の順番を待つ患者全員に対して、適切な時期までに処置を施すこと、また救急搬送患者の9割を4時間以内に処置することなどを「目標」とすることが含まれている。また、これらの目標が設定される2015年までに、連邦政府は、待機的手術関連に4億5000万ドル、救急関連には3億ドルを事前支給する。また、目標を達成した病院にはボーナスが支給される。
ギラード首相は今回の合意について、「メディケア(国民健康保険)制度導入以来の、国の保健システムにおける最も抜本的な部分の改革」と述べたが、ビショップ野党党首代理は「過去18カ月において労働党がいわゆる“歴史的改革”を発表したのはこれで3回目。それでも与党の選挙公約は未だ達成されていない」とし、保健システム改革に関して、ギラード首相は額面のない小切手を各州政府に渡すようなものだと批判した。