【シドニー3日AAP】 今月9日、オーストラリア国内では一斉に「国勢調査」が行われる。職業、宗教、収入、家族構成など60以上の質問に回答するものだが、このデータに関して、若年層は破棄を希望している人が多いことが明らかになった。
国勢調査に含まれている「調査結果を将来、歴史家が閲覧するために保存することを望むか」という質問で、「はい」を選択した場合、その人のデータは保管期間の99年を過ぎると閲覧できるようになる。「いいえ」を選択した人のデータは、収集後、破棄処分となる。
この質問に関して家族の歴史を検索できるサイト「Ancestry.com.au.」が3日に公開した調査結果によると、8割以上の人が「家族の歴史を記録することは大事」としながらも、回答者の3分の1が国勢調査のこの質問では「いいえ」を選択するとした。年齢別では、18-34歳の若年層の4割が「いいえ」を選択するとしており、うち68%がプライバシー保護を理由とした。
同ウェブサイト側は、「フェースブックやツイッター上で個人データを公開することを躊躇しない若年層が、プライバシーを理由に自分の記録を将来のために残すことを嫌がるというのは皮肉なことだ」とした。