【キャンベラ15日AAP】 連邦政府は今週、キリスト教など宗教学校が、同性愛者の学生を差別する権限を撤廃する見通しだ。
2013年以降、ほとんどの州の宗教学校でLGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・インターセックス)の学生の排除が可能になっているが、実際に行われたことはない。宗教学校の教職員らも、特別扱いは必要ないとの見解を示す。
野党労働党はさらに、宗教学校がセクシュアリティを理由に教師を雇用・解雇する権限の撤廃も求めている。モリソン連邦首相は15日、「教師の保護も大切だが、子どもを差別から守ることがまず優先」と議会で述べた。
元連邦首相のトニー・アボット議員は、「これまでに同性愛者の子どもが差別を受けた証拠はない。議論に上がっていること自体に当惑する」と話しつつ、政府の考えを支持した。
国内のキリスト教ロビー団体は、「信仰の自由によって、教会や宗教機関は“宗教観や信念を共有するメンバーを選べる”べき」と話す。