【ブリスベン15日AAP】 QLD州北部で甚大な被害をもたらした洪水により、カンガルーをはじめとする多数の自然動物も犠牲となっており、今後周辺の生態系に大きな影響が出ることが懸念されている。
リッチモンド近くで農場を営むバットさんは、家畜の70%を今回の洪水で失ったが、それ以上に、近隣に生息していた動物たちがほとんど姿を消してしまったことに、衝撃を受けていると明かした。バットさんによると、ヘリコプターで上空から周辺を見ると、カンガルーや小動物、鳥などの死骸がいたるところに見られるという。
また、ジェームスクック大学で自然生物学を専門とするウィリアム教授は、「自然の営みは、そこに暮らしている動物から昆虫まで、すべてが創り出している産物だ」と述べ、そうした自然の動物や植物が失われたことで、生態系や生態系の再生能力に致命的なダメージが及んでいる可能性があると指摘した。