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工事労働者のじん肺が深刻に VIC

【メルボルン1日AAP】  VIC州政府のヘネシー職場安全相は1日、キッチンやバスルームなどの改修工事で人工石の人気が高まるなか、人工石の原料となるシリカ(石英)の粉塵を吸い込んだことで、肺疾患を発症する患者が急増していると懸念を示したことが分かった。

 

呼吸器系専門家のホイ氏によると、以前はキッチンや浴室などに使われるのは大理石やみかげ石などが大半で、シリカの含有率は約3~30%だったという。ただ、2000年以降にシリカの含有率が90%以上の新製品がオーストラリアの市場に入り、現在新しいキッチンや浴室のベンチトップの約半数に使用され、その「悲劇的な影響」が少しずつ広がっていると警鐘を鳴らしている。

 

ヘネシー職場安全相は、自分で家を改修したり、家の改築を取り扱ったテレビ番組も高い人気を集めているとした上で、「工事業者らは安全とはいえない状態の中で、肺疾患につながるシリカを吸い込み、死という究極の代償を払っている」と述べ、調査および見直しを早急に行う必要があるとの考えを示した。

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