【キャンベラ29日AAP】 労使裁定機関のフェアワークコミッションによる決定を受け、新会計年度を迎える7月1日から国内の最低賃金が3%上昇し、一時間当たり19.49ドルに引き上げとなる。昨年の上昇率3.5%を下回るが、引き上げによりオーストラリアの最低賃金は世界最高水準となる。
一方、小売り、ホスピタリティー、薬局などの労働者は、日曜日の出勤に支払われるペナルティーレートが通常の時給上乗せ分の10~15%削減となる。これは政府が決定したペナルティーレートの段階的削減の一環だ。
ほかにも電気料金プランの選択が簡素化され、消費者は自分の生活スタイルに合ったプランを選べるようになる見通しだ。さらに連邦政府は、7月から2024年半ばに実施を見込んでいる1,580億ドル規模の所得税減税案を近く可決したい意向を示している。同案が通過すれば、低所得および中所得者は今年のタックスリターン申請により、租税控除額が2倍となり家計の足しになるとみられている。