国際

インドネシアとの議定書締結、大詰め

【キャンベラ29日AAP】   密入国のあっせん行為を食い止める協力関係を一時的に停止しているインドネシアとの関係回復のため、オーストラリア連邦政府は議定書の締結を進めている。その最終段階に入ったとして、ビショップ外相がインドネシア外相と近々会見する予定だ。

昨年、オーストラリア政府がインドネシアのユドヨノ大統領をはじめ、大統領夫人や政府高官らの電話を傍聴したことが発覚して以来、インドネシア側は密入国の阻止を含む、軍事、警察、諜報上の二国間協力を一時停止している。また、協力関係の改善条件として、オーストラリア政府に対し行動規範に関する議定書の締結を要求している。

これを受けてオーストラリア側は、昨年12月から議定書の準備を進めてきたが、ビショップ外相は29日、その協定案をナタレガワ外相に送ったと発表した。また同日ブリスベンで報道陣に対し、近々両者間で協議の場を設け、締結を実現したいと述べた。

スパイ行為の発覚以来、ナタレガワ外相はアボット政権による難民船追い返し政策について声高に非難してきた。また、両国関係について「困難な段階にある」と説明してきた。さらに今月に入り、オーストラリア海軍の船舶が国境保護演習の際に、インドネシア海域に許可なく侵入した件など、一連の事件が発生しており、両国関係はさらに緊迫化している。

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